星野ギター講座 理論やるなら今でしょ!第8回スケール編~ロクリアンスケール~
「音階/スケール」理論講座ですが第8回目の今回は「ロクリアンスケール」についてお話しをしようと思います。
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講座第2回にご紹介した最初の「イオニアンスケール(メジャースケール)」の最後の音、第7音目を中心とした「ロクリアンスケール」ですが、これは中々の捻くれ者…。(笑)
この音階を“音楽”として捉える、あるいは作曲者の意図した“音”を伝えるには少々難しさがある“難解”なスケールです!
「ロクリアンスケール」の基本的な音構成や代表的な曲など、いつも通りできるだけ簡潔に、ご紹介していきたいと思います。
それでは早速行ってみましょう!
ロクリアンスケールの具体例
「ロクリアンスケール」は第2回目の記事で解説した「イオニアンスケール(メジャースケール)」を7音目のBから順に1オクターブ上の一つ手前の音まで積み上げたスケールになります。
ルート音をBとしてBから弾き始めたとすると…
例:BCDEFGA
上記7音から構成される7音スケール。
音の違いを直接比べられるように、上記の7音と同じ間隔を保った上で「ロクリアンスケール」をルート音をCとしてCから弾き始めたとすると…
例:CDbEbFGbAbBb
になります。
第2音目がいきなりフラット、かつ第7音目もフラットで主音に反音で解決しない、あたりがその“難解”さの要因だと思います…。
ロクリアンスケールの構成
上述の具体例BCDEFGAの各音の間の配列間隔を見ると以下のようになります!
半音、全音、全音、半音、全音、全音
この順番で構成される音階はすべて「ロクリアンスケール」と呼びます!
なのでCからこの配列間隔で弾いたとすると….
CDbEbFGbAbBbになり、これを「C ロクリアンスケール」と呼びます。
ロクリアンスケールと相性の良いコード
「ロクリアンスケール」の場合は「m7b5(マイナーセブンフラットファイブ」上で弾くのがセオリー的にはベスト!
※「m7-5」や「φ(ハーフディミニッシュ」と表記/呼ぶ事もあります。
ルーパーでBm7b5を永遠鳴らしてそのうえでBCDEFGAを行ったり来たりする練習や、アドリブ練習などしてみてください!
主音であるBの音を弾いてもどこか落ち着かない、普段聴いている音楽に似付かない“不安定”なこの響きがこそが「ロクリアンスケール」の特徴です!
※ジャズ理論等あまり難しい内容にしたくないので「コードの機能で判断する」ということには触れておりません。
ロクリアンスケールが使われている曲
「ロクリアンスケール」といえば!
・Army of Me/Björk
冒頭から流れるリフ、低音の蠢いているようなフレーズがそれです。
いまいちはっきりしない“流れ”、でもそんな“混沌/カオス”な印象を筆者は持っています!
まとめ
基本スケール7つの解説講義は今回が最終となりますが「音階/スケール」というものは音の配列であり、特定のコード上でそれを弾くとそれぞれ違った印象/聴こえ方をする、というのがなんとなくおわかり頂けたら幸いです!
今回の「ロクリアンスケール」に関しては“難解”さもあるので、「こういうのもあるんだな」くらいにとどめておいてOKです!
理論なんかよりギター引っ張り出して、速弾き練習に明け暮れましょう!
以上の内容をまとめると…
1. ロクリアンスケールの具体例
BCDEFGA
CDbEbFGbAbBb(ルート音をCとしてC ロクリアンスケールを弾いた場合)
2. ロクリアンスケールの構成
半音、全音、全音、半音、全音、全音
3. ロクリアンスケールと相性の良いコード
「m7b5(マイナーセブンフラットファイヴ)」
4. ロクリアンスケールが使われている曲
Army of Me/Björk
ABCミュージックスクールギター科講師の星野尚紀がお送りしました。
また次回お会いしましょう!