星野ギター講座 理論やるなら今でしょ!第4回スケール編 ~フリジアンスケール~
「音階/スケール」理論講座ですが第4回目の今回は「フリジアンスケール」についてお話しをしようと思います。
★第1回目の記事はコチラから
★第2回目の記事はコチラから
★第3回目の記事はコチラから
よく“エキゾチック(異国風)”、“エスニック(民族的)”なスケールと形容される事もありますが、まさにそんな雰囲気のあるスケールです!スパニッシュな音楽なんかにもよく使われます。
「こんな雰囲気のメロディ/曲を作りたい」といった時に知っていると大変便利なのがスケールや他理論ですが、今回も「フリジアンスケール」というものがどういった音階、響きで、どんなコードの上で弾くと効果的なのかを解説してみようと思います。
それでは早速行ってみましょう!
フリジアンスケールの具体例
「フリジアンスケール」というものは第2回目の記事で解説した「イオニアンスケール(メジャースケール)」を3音目のEから順に1オクターブ上のEまで積み上げたスケールになります。
ルート音をEとしてEから弾き始めたとすると…
例:EFGABCD
上記7音から構成される7音スケール。
音の違いを直接比べられるように、上記の7音の間隔を保った上で「フリジアンスケール」をルート音をCとしてCから弾き始めたとすると…
例:CDbEbFGAbBb
になります。
2度(2音目)がいきなりフラットになるのが特徴ですね!
フリジアンスケールの構成
上述の具体例EFGABCDの各音の間の配列間隔を見ると以下のようになります!
半音、全音、全音、全音、半音、全音
この順番で構成される音階はすべてフリジアンスケールと呼びます!
なのでCからこの配列間隔で弾いたとすると….
CDbEbFGAbBb
になり、これを「Cフリジアンスケール」と呼びます。
フリジアンスケールと相性の良いコード
フリジアンスケールの場合は「m7(マイナーセブン)」上で弾くのがセオリー的にはベスト!
ルーパーでEm7を永遠鳴らしてそのうえでEFGABCDを行ったり来たりする練習や、アドリブ練習などしてみてください!
特にFの音を含めて弾いた時の感覚に集中してみてください。この響きが「フリジアンスケール」の特徴です!
※ジャズ理論等あまり難しい内容にしたくないので「コードの機能で判断する」ということには触れておりません。
フリジアンスケールが使われている曲
スケールを知るという事は「響きを知る」と冒頭で触れましたが、ではできるだけポピュラーな曲でフリジアンスケールを感じる曲はないのか?
現代プログレッシブメタルバンドの雄、Dream Theatreより「This Dying Soul」の5:23辺りからのギターフレーズがまさに“異国風フレーズ”とお分かりになると思います!
※感じ方は人それぞれなので上記は筆者が言葉にしてみた感想です。
フリジアンスケールの関連スケール
ちょっと触れておきたいのがフリジアンスケールに関連するスケールについて。
聞いたことあるなぁ、くらいに留めておいても大丈夫です!笑
フリジアンスケールEFGABCDの3音目(G)を半音上げたG#の音に置き換えると「フリジアン・ドミナントスケール」というスケールに変わります!
また3音目Gと半音上げたG#両方を共存させて8音スケールEFGG#ABCDにすると「スパニッシュ・8ノート」というスケールになります!
まとめ
ジャズやフュージョン、要するに知的な演奏を要求される音楽スタイルは勿論の事、ロックやポップス、アイドルの曲でこういったフレーズを挟めたらまた新境地にたどり着けるのではないでしょうか!
ハードロックにフリジアンスケールのフレーズ入ってたら面白くないですか⁉︎
以上の内容をまとめると…
1. フリジアンスケールの具体例
EFGABCD
CDbEbFGAbBb(ルート音をCとしてCフリジアンスケールを弾いた場合)
2. フリジアンスケールの構成
半音、全音、全音、全音、半音、全音
3. フリジアンスケールと相性の良いコード
「m7(マイナーセブン)」
4. フリジアンスケールが使われている曲
「This Dying Soul/Dream Theatre」
05:23辺り〜のギターフレーズ
5. フリジアンスケールの関連スケール
EフリジアンスケールEFGABCDの3番目の音Gを…
・G#に置き換えたら「フリジアン・ドミナントスケール」
・GとG#を共存させてEFGG#ABCDの8音スケールにすると「スパニッシュ・8ノート」
ABCミュージックスクールギター科講師の星野尚紀がお送りしました。
また次回お会いしましょう!