エフェクター講習⑨ ~ボリュームペダルのハイ/ローインピーダンスの違い~
今回の記事のお題は「ボリュームペダルのハイ/ローインピーダンスの違い」について。
バンドを組み、いざライブ活動が始まると足元で自由自在に音量を変更させることができる「ボリュームペダル」が大活躍します。演奏中咄嗟の判断で音量を少し下げたい時など、手元のボリュームに手がいかない場合、足で操れるのは非常に便利です。
このボリュームペダル、種類があるのをご存知ですか?種類というのはメーカーが違うという意味ではなくて、エフェクターの繋ぎ順や使っているギターによって適したものがあるんです!
大きく分けて2つ、
「ハイインピーダンス」
「ローインピーダンス」
という種類分けが存在します。
使う用途や繋ぎ順によってどう使い分けるのか、というのを焦点にまとめてみたいと思います!
“回路が…”、“周波数が…”といった専門的な内容については触れない、というか筆者もほとんど分かりません(笑)ので、読者の皆様はどっちを買ったらいいのかという様な指南的内容になります!
それでは早速行ってみましょう!
ハイインピーダンス
まずは「ハイインピーダンス」について。
お使いのギターがパッシブPU(EMGやFISHMAN等電池を使うPUはダメです)、且つ一部のアーニーボール・ミュージックマンのギターなどが搭載する様なプリアンプが組み込まれていないギターをお使いの方はこちらです!
繋ぎ順についてもご注意頂きたいのが、ハイインピーダンスのボリュームペダルの前にはバッファーや他エフェクターを繋ぐのはあまりオススメしません。ワウも勿論ダメです。
トゥルーバイパスのエフェクターならいいかもしれませんが、ONにできないのであまり意味がない気がします。
パッシブPUのギターから何も間に挟むことなくボリュームペダルに繋ぐ方に適しているのが「ハイインピーダンス」のモデルです。
ローインピーダンス
次は「ローインピーダンス」について。
アクティブPU(EMGやFISHMANなど電池を使うタイプ)搭載のギターやプリアンプを搭載したギター、またボリュームペダルの前に何かしらのエフェクター等を繋ぐ方はこちらを選んでください!
ボリュームペダルの前にエフェクターを繋ぐ場合は明白ですが、お使いのギターから直接ボリュームペダルに繋ぐ場合、PUの種類によって使い分ける必要があるという事が重要ポイントです!
センド/リターンに繋ぐ場合
エフェクトボードやアンプの前、要するにプリアンプの前に繋いでGainコントロールとして使う方が多いと思うのですが、中には「Gainは下げたくなくて音量だけをコントロールしたい」という方もいるはず。
そういった方はボリュームコントロールをアンプの後ろのセンド/リターンに繋ぐ方法がオススメですが、この場合はローインピーダンスの方をお使いください。
要は“アンプ=エフェクター”として考えて頂ければOKです!
まとめ
エフェクトボードの1番最初に繋いでGainも併せてコントロールしたい方、またボードの後ろに置いて歪みを下げることなくマスターボリュームとして使いたい方によって、求めるモデルが違うということをお分かりいただけましたら幸いです!
不必要な音痩せや余計なノイズの原因にもなるのでしっかり使い分けていきたいですね!
以上の内容をまとめると…
1. ハイインピーダンス
パッシブPU、ボリュームペダルの前にエフェクターを何も繋がない時はこちら!
2. ローインピーダンス
アクティブPU、プリアンプ搭載ギター、またはエフェクターをボリュームペダルの前に繋ぐ方はこちらを!
3.センド/リターンに繋ぐ場合
これはローインピーダンスをお使いください!
ABCミュージックスクールギター科講師の星野尚紀がお送りしました。
また次回お会いしましょう!