ギターの音がこもってしまう時の対処法
今回はバンドアンサンブルなどで「ギターの音がこもってしまう時の対処法」についてお話をしようと思います!
連日レッスンしているとこの時期は、ライブを控えている学生や社会人の生徒さんとお会いすることが多いと感じます。
メンバー同士でスケジュールを合わせ、音楽スタジオで大音量でリハーサルをする、そんな時間がまた楽しく、最高の時間だったりするわけです。
筆者も思い返すと高校生の時にリハーサルがある日は朝からいつもの数倍ルンルンな気分だったなと思い出します(笑)。
終始楽しくリハーサルできるときもあれば、喧嘩になったり(笑)いろいろありましたが、それも全部ひっくるめてGuitar Life!
筆者の思い出話はここら辺にしておいて、ギタリストが最初にぶち当たる壁、「ギターの音がこもってしまう」、「ヌケが悪い」という現象が起きた時の対処法について焦点を当てていきたいと思います!
それでは早速行ってみましょう!
リアピックアップを使っているか!?
まずは「リアピックアップを使っているか」。
一般的なエレキギターは最低でも二つピックアップがついており、レバースイッチ/トグルスイッチでどのピックアップで音を出力するか、選択できます。
ギターを始めた時は分かりづらいかもしれませんが、フロントピックアップとリアピックアップの音色を比べると結構違うんです!
フロントピックアップはローが増して少し丸い艶やかな音、それに対してリアピックアップはローが削れてキンキンした音になる傾向にあります。
歌ものやロック、ハードロック系の音楽を弾く場合、歌の後ろで歪んだ音でバッキングしている間はリアピックアップの“すっきり”、“ギラッ”とした音がオススメです!
ギターソロやクリーンのアルペジオについは音作りのバランスもあり、必ずしもリアピックアップじゃなくてもいいと思います。
筆者は歌の後ろではほぼリアピックアップ、ギターソロはほぼ99%フロントピックアップです!
トーンノブを10にしてあるか!?
次に確認しておきたいのが、ギター側のトーンノブを10の位置、(右利き用のギターの場合)右に回し切った“全開”の状態にしてあるかどうか。
※トーンノブがついてないギターに関してはおそらく常に“全開”の状態なので何も気にしなくてOKです!
ギター側のトーンノブってギターの音の“賑やかさ”を調整している部分だと筆者は思います。
なのでポップスやロック等弾くときは常に10にしておくのがオススメです。バンドアンサンブルでギターの“賑やか”な音がパーッとヌケてくるようなイメージですね!
反対にトーンが1~3くらいですと音がこもってしまい、バンド内でギターが「もごもご」音出している状態になります。日常会話でも「もごもご」しゃべられると聞き取りにくいですよね!
でもジャズを演奏する時は1~3くらいに“絞った”方がサウンド的に合うかも!
筆者はオーストラリアでの修業時代、毎週のレストランでのライブ演奏で、お食事をしている人達の邪魔にならないように、トーンを5くらいまで“絞った”ギターサウンドを意識して音作りをしてました!
アンプのLOWを上げすぎていないか!?
最後にチェックしておきたいのが「アンプのLOWを上げすぎていないか」というポイント。
ギターにおける音作りって正解がない世界です。入念に音作りして翌朝聴いてチェックしたら「昨日の自分は耳がおかしかったのかもしれない…」という経験はギタリスト全員が通る道です(笑)。
筆者の個人的観点ですが、ギターの音のLOWが強すぎるとベースの音やバスドラムの音とかぶってしまい、それによって“ヌケが悪い”音になってしまうんじゃないかと思います。
ロック系ギタリストがギターサウンドの“締り”をよくするのに、わざと特定のLOW帯域を削るようなエフェクターやエコライザー設定をするのもよく見かけますね。
バンドアンサンブルにおいてはできるだけ各々が干渉すること無く音を積み上げ、トータルでいいバンドサウンドを作れれば最高です!
まとめ
その成長と同時に“音ヌケが悪い”、“バンド内でギターがよく聴こえない…”といった新たな悩みも出てくることでしょう!
そんな悩みを解消するためのアイデアとしてこちらの記事を参考にして頂けたら幸いです!
以上の内容をまとめると…
1. 「リアピックアップを使っているか!?」
リアピックアップで“すっきり”、“ギラッ”とバッキング!
2. 「トーンノブを10にしてあるか!?」
トーンノブは“賑やかさ”を調整する部分。ロック、ポップスなら“全開”の10の位置で弾きまくろう!レストラン演奏するなら5まで“絞る”!
3. 「アンプのLOWを上げすぎていないか!?」
バンドにおいてはLOWの帯域はベースに任せる感じでOKかも!上げすぎるとギターサウンド自体がこもるので注意!
ABCミュージックスクールギター科講師の星野尚紀がお送りしました。
また次回お会いしましょう!