ライブ中なぜギターを持ち替えるのか?~浮気性のギタリスト達

今回のテーマは「ライブ中なぜギターを持ち替えるのか?」について。
レコードやCDの時代が終焉に近づくにつれアーティストとファンを繋ぐ場=ライブとなってきた現代、その「ライブ」ないし「コンサート」に足を運んだ事がある方も多いはず。
スタジアム/ドームライブでギタリストが曲間等でバックステージにはけたかと思ったら直前まで弾いていたギターとは違うギターを持って出てきた、というのを見た事がある方も少なくないはず!
小さいライブハウスの場合はアンプの横にギターが何本も並べられている事も。
果たしてあれはなんのためにギターを持ち替えに行っているのか?あんなに並べておく必要があるのか?
ギターを弾く/弾かないに関わらず、明日から友達に話せる豆知識的な内容をお送りしようと思います!
それでは早速行ってみましょう!
トラブル時
ライブにおいてギタリストにとって1番怖いのがトラブル。
弦が切れたり、ケーブルやギター本体の電装系の故障で音が急に出なくなったりと、1秒1秒進行するショーに於いてこう言ったトラブルはないことが1番ですが、万が一起きた時には1秒でも早く解決したいもの。
曲の進行中にギターを替えに行ってる場合は高い確率で何かしらのトラブルです(わざわざそんな演出しないと思います(笑))!
そう言ったトラブルに対処するためにもサブ(何かあった時用)ギターをアンプの前に用意しているんです!
チューニングが違う
曲によってチューニングが違うギターが必要になることもあります!
曲間でチューニングを一々変えるのって結構リスキー!
ただペグを回せばいい話ですが、トレモロ搭載ギターなんかチューニングが安定するまで時間がかかりますし、ましてフロイドローズ・トレモロだったらチューニングできた頃にはショーは終わってます(笑)。
たとえば曲の間1分チューニングに時間使ったとして見る側/他バンドメンバーにとって「1分の間何かをじっと待つ」って結構長くないですか?
そうならないよう事前に用意してバックステージに持ち替えに行ってるわけです。
音が違う
最後に挙げておきたいのが「音が違う」。
ギターは使われるパーツも違えばそれによって可能な奏法(アーミング等)も変わったりする楽器です!
「この曲では絶対にこのパーツがついたギターじゃないと弾けない」という事が起きます。
また「ギター職人が全く同じ木材とパーツを使っても絶対微妙に弾き心地や音が違う」というのも有名な話で、その本当に微妙な音特性が楽曲との相性に深く関わっていることも少なくありません!
「商談キメたいときは絶対このスーツ!」のように弾き慣れた楽曲には特定のギター以外受け付けないと言ったプレイヤーの心理的な要因もあると思います!
まとめ

プロギタリスト達がツアーに何十本もギターを持っていき、1晩のライブで何本ものギターを取っ替え引っ替え使い分ける意味がお分かりいただけたかと思います。
単なる気分で(そういう時もあると思いますが)とか、演出のためだけではないということです。
何十本ものギターの管理や、小さい会場にギター2本以上持って行くなんて大変そうですね!
まして交通手段が電車、飛行機…そりゃ盗難に遭うわ…。
最後に付け足しておくとギタリストの中にも浮気性の取っ替え引っ替え派と一途な一本派(お気に入りの一本で全曲弾く)がいるように思います。
筆者は断然…一途な一本派です!(だからどうした笑))
以上の内容をまとめると…
1. トラブル時
弦切れや他トラブル時にすぐ対処できるようにサブギターが用意されています!
2. チューニングが違う
チューニングをステージ上でやってたら大変!パッと弾けるように準備してあるんです。
3. 音が違う
不思議なもので恐らく本当に音が全く一緒のギターって世界に一つとしてないんだと思います!その音特性に似合う楽曲で使い分けられます!
ABCミュージックスクールギター科講師の星野尚紀がお送りしました。
また次回お会いしましょう!