こんにちは。ABC Music Schoolギター科講師の清水宥人です。
今回はギターをはじめてからある程度のコードを弾けるようになってきたみなさんへ向けて、あるプログラムを紹介します。
F、セーハコード最速マスター!
ギターをはじめるにあたって最初にぶち当たる難関、”セーハコード”。
これを最速でおさえられる技を伝授します。それでは早速とりかかりましょう。
練習しまくるのが正解とは限らない
「いやいや何言ってるんですか。そもそも正直そんなに練習しない方がセーハコードは鳴るしぶっちゃけ慣れやぞ。」
というのは詭弁ですが半分くらい正解です。
練習しているうちに親指の付け根や人差し指以外の指たちが痛くなってくる。そしてコードが鳴らないと普段より両手がりきむことがあります。力ずくでコードは鳴りません。
そうなると練習は辛いものになってきますね。別の練習やギター以外のことをすることが近道になる場合もあります。
血を吐く努力も素敵ですが、いかに結果や成果に繋がるかというのがこのプログラムでは大切になってきます。
セーハってなんじゃい!
セーハってなんでしょ。言いにくい。それもそのはず、語源はスペイン語の”ceja”。「糸受け(いとうけ)」という意味のこの言葉は本来ナットをさす言葉だそうな。結論から言いますと、セーハとはひとつの指で複数の弦を同時におさえる技のことを言います。つまり人工的にナット、ゼロフレットを作る事です。
どんなコードがあるの?
さて、それでは実際にやってみましょう。まずは一般的にセーハコードと呼ばれるコードをみていきましょう。
・F
・F#m
・Bm
・B
・C#m
はい。だいたいこの辺りでしょうか。この中からセーハコードの代表格、数々の初心者を海のモクズへと変えてしまった無類の強者”F”さんをお呼びしましょう。
さてさて。左端にある棒。信じられませんがここを人差し指でどかっとおさえます。なんと残酷な。そこまでしなくてもいいのに。そんな声が皆さんから聞こえてきますが、なにはともあれ実際におさえてみましょうか…。
そう、そうなんです。おわかりでしょうか、そもそもセーハをしたまま、ほかの弦をおさえられません。何故か指がいうことをききませんよね。「なんでや!オイ!」と怒号を浴びせてもそれはあなたの指です。何も教えてくれません。悲しいかな。
音が鳴りませんけど!
さあここからが勝負。どうしても最初は力んでしまいがちなセーハコード。脇が締まり、肘があばら骨にめりこんでいませんか。
正しいフォームの形成は人差し指から。そのほかの指は使わないでください。
さて、1フレットに人差し指をかざしてください。ここで、あなたの手の甲を対面の人に見せるように意識しましょう。
いや、この記事を読んでる人のほとんどに対面の人なんていないでしょうがそれはともかく。真正面にいる人に手の甲を見せようとしてみて下さい。
✔︎手首は少し下に
✔︎親指はネック裏の真ん中に
✔︎人差し指は側面の骨の部分が弦に当たる
さて、セーハコードをおさえるのにとくべつ変なフォームは必要ありません。
左手のネックに対する入射角はいままでおさえてきた“C”や”G”などのオープンコードとほとんど変わらないはずです。
続きは後編で!
いかがでしょう。まずは人差し指のフォームを確認しました。後編では他の指も使って”F”の音が鳴るまで追求します。
それでは後編でお会いしましょう。
ABC Music School ギター科講師
清水宥人