王道ギターアンプ!マーシャル音作りの秘密Vol.1

こんにちは。ABC Music Schoolギター科講師の清水宥人です。

今回はギターアンプ、”Marshall(マーシャル)”についてお話しします。スタンダードなアンプであるのに音作りが非常に難しいのですが、僕がギターを弾き続けてきて気付いたことを皆さんに伝えようと思います。それでは早速いってみましょう。

マーシャル音作りの秘密

まずこのマーシャルというアンプ、見た目とは裏腹に高音域が耳に痛く感じる時があると思います。こんなにヘビーな見た目なのに意外と音の重心の高いアンプなのです。

Fender TwinReverbやJC-120がこもって聴こえたり、まんまるコロコロした音だな〜と感じたことありませんでしょうか。それはマーシャルのトレブルの利き方に秘密が隠されています。

固定概念を捨てよう

ギターアンプについているツマミはほぼメーカー共通ですが、実際に音作りをした時のサウンドは全く違って聞こえますよね。

まず前提として、メーカーやブランドごとにイコライザの効くポイントがちょっとずつ違うということを覚えておきましょう。
つまりトレブルやミドルと書いてあるつまみが必ずしも同じ帯域に効いているとは限らないということです

試しにマーシャルとJC-120のイコライザをどちらもフルテンにして音を比べてみましょう。
ちなみにアンプを切り替える時はアンプの繋がったジャックをそのまま抜けば大丈夫、間違ってもギター側のジャックを抜かないように注意しましょうね。

ではここで下の図を見てみましょう。

guitar_taiiki
✔︎JC-120のイコライザを記号に置き換えます。
トレブル=T ミドル=M ベース=B マスター=M

✔︎マーシャルに記号を当てはめてみましょう。
T=超広域 M=トレブル B=ミドル M=マスター+ベース

黄色…マーシャル 青色…JC-120

わかりますでしょうか。
黄色がはみ出ている部分がトレブルだとするとイメージしやすいかと思います。このようにツマミの名称が同じだとしても、実際にサウンドとして変化する帯域はメーカーによって違います。重要なところなので覚えておきましょう。

マーシャル音作り例

まず、トレブルは0にします。
そしてマーシャルのミドルをトレブルだと思ってあげてみてください。なんだか今まで聴いてきたマーシャルの音とはうってかわって締まった印象になるはずです。

また、マーシャルは大きい音を出さないと良い音が鳴らない、と言うことがありますが、マスターボリュームをあげなければそもそも低音がしっかりと出てこないアンプだと考えたほうが良いでしょう。ベースがマスターと合わせて書いてあるのはそのためです。

マーシャルを使ってセッティングする場合、トレブルは追加要素くらいの認識で充分!
ちなみに僕のセッティングを時計の針で示すと

✔︎SETTING 1
トレブル8時、ミドル4時、ベースフルテン

✔︎SETTING 2
トレブル0、ミドル10時、ベース9時

ぜひ参考にしてみてください。

まとめ

いかがでしたでしょうか。今回はマーシャルのもつ特性を解説しましたが、次回はマーシャルの中でも一番使われているであろう”JCM2000″というアンプにフォーカスを当てて解説します。

それでは後編でお会いしましょう。

ABC Music School ギター科講師
清水宥人

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ABOUTこの記事をかいた人

プロギタリスト。ESPミュージカルアカデミー卒。 在学中は渋谷公会堂にて行われたコンテストにてグランプリ受賞、 学内コンテストファイナリスト、校内レコーディングメンバーに選ばれる等の優秀な成績を残す。現在はプロギタリストとして演奏、レコーディング、編曲ほかbarのセッションホストなども務める。