今回はLogic pro Xをインストールするとついてくる“Apple Loops”をご紹介します!
普通に使おうとするとデータ量が膨大でどこから手をつけていけば良いかわかりませんよね。
今回はオススメのオーディオループを参考曲を通して紹介し、実際にどんな風に使うかというところまで一緒にチャレンジしてみましょう!
Apple Loopsの使用方法
まず、Logic pro Xの右上にあるボタン群の右から2番目のボタンを押してライブラリリストを出しましょう。
Apple loopsに含まれる種類は以下2種類となります。今回はオーディオループを使用して解説を行っていきます。
Apple Loopsを使用した実演
ループライブラリを表示するとわかるのですが、基本的にライブラリ内から絞り込み検索をしていく形式になります。
Apple loopsに限らず、ループ音源を使う主な目的としては“レイヤー感”を出すということです。レイヤー感=音を積み上げたり組み合わせることで奥行き・立体感を出す、といったイメージですね。例えば、こちらのトラックを聴いてみてください。
たくさんの音が鳴っているように聞こえますね!これはLogic付属の音源と“Apple loops”のみで作っています!詳しく見ていきましょう!
「3リズム」と「メロディ」
まずループの立ち位置を理解するためには、楽曲の主軸となる楽器構成を押さえておく必要があります。それが楽曲の顔とも言えるメロディと、タイトルにもある3リズムというものになります。
・楽曲のリズムを支えるドラム
・コードのルートを決めるベース
・その上に乗る和音を決定するピアノ
主にこの3つの楽器のことを指します。
ジャンルや場合によってはピアノ部分がギターに変わることや、ドラム、ベース、ピアノ、ギターの4つで4リズムと呼ばれることも覚えておきましょう!
参考楽曲の3リズムを聞いてみよう!
こんな感じです。如何でしょう。意外とシンプル・質素に感じませんか?
そうなんです。3リズムもといベーシックアレンジの段階では後で足す音を見据えておく必要があります。この楽曲ではハネた16分音符と、8分裏アクセントのリズムループを後で足す構想を描いた上で、大げさに音を間引いた3リズムを作ってみました!
参考楽曲のメロディーを聞いてみよう!
一応メロディも確認してみましょう。
ジャズフルートの音色を使用しています。これは”Apple loops”の素材を切り貼りして作ったものになります!
ループ部分で鳴っている音を把握しよう!
それでは次に、参考楽曲のループ部分だけを聞いてみましょう。
こんな感じです。たくさんの音が鳴ってますね。これらを種類分けしていくと・・・
・リズムループ系
・リバース系
・ボム、ヒット系
・SFX系(効果音系)
ループ01>>リズムループ系
まずリズムループ系はグルーヴ担当。ドラムとあわせて気持ち良いビートが鳴るようにするループです。
ループ02>>リバース系
次にリバース系。これはサビの前やスパッと終わる曲の最後に使ったりします。
ループ03>>ボム、ヒット系
この後にボム、ヒット系の素材を置くことでセクションの切り変わりを明確にします!
ループ04>>SFX系
最後にSFX系。これはSoundEffectsの略称で、参考楽曲の一番最後に入っているディスクスクラッチのような音程のない音を指します。他の例を出すと、歓声や拍手などの人が絡むものから雨や風などの環境音まで様々です。
Apple loopsでは効果音タグにまとめられていますので要チェックです!
それでは細かく紹介していきます。
これがオススメ!ジャンル別おすすめloops
リズムループ系
解説の前に・・
Apple loopsの分類については、リラックスというタグにバチバチのシンセが入っていたり、ドライというタグにディレイがしっかりかかったピアノループがあったりと楽器の分類以外は、あまり検索の参考にはなりません。ですのでここでは先ほどの分類を掘り下げて、スムーズな検索の手助けをしたいと思います。
KONTAKTのDAMAGEやEVOLVEを連想させるようなこういった複雑なリズムループはApple loopsでは“Topper”という名前で括られています!
検索をかけるとこの類のリズムループがたくさん出てきますが、僕が今楽曲でこれをチョイスした理由は2,4拍目に音が鳴ってなくて、8分裏にアクセントがあるからです。
3.R“Jamaican Jaeger Shaker”
少しハネたルーズなシェイカーや、コンガなどの民族楽器もApple loopsはカバーしています。Topperが少々デジタルくさかったので、左右にパーカッションを置くことでバランスを取っています。
今回パーカッションにはリバーブを足していますが、元からリバーブがかかっていたりして使いどころが限定的なものもあるので注意しましょう!
リバース系
今回使ったリバースはこちら。
リバース系は“Riser”と検索することで出てきます!
個人的には“Noise Riser Effect”と“Electro Riser”がかなりオススメです。
ループ素材は反転や逆方向などのオーディオ編集ができませんが、一度バウンスすることでそれも可能になりますので、気に入ったリバース系のループ素材があった場合はヒット系に変えることも出来ますよ!
“Electro Riser 04”
逆方向処理をした”Electro Riser 04″
ボム、ヒット系
今回使用したボム、ヒット系のループはこちら。
Apple loopsでは“Boom”と呼ばれています。僕個人的にはボムやヒットの音が丸聴こえな使い方は好みではないので、ドラムのシンバルなどの陰に隠れて迫力を支えてくれるように使用します。
また、こちらもバウンスして逆方向処理をすることでリバース系として使うことができますね!その他にもシンバルやピアノ、シンセのロングトーンを逆方向処理することでリバース系の素材を自分で作ることができます!
SFX系のループ素材紹介
今回使用したSFX系のループ素材はこちら
“Tape Rewinding 01”
SFX系はそれだけで膨大な量があるので、音素材で幾つか紹介します!
“Telephone Ringing 01”
“Thunder Clap”
“Traffic Helicopter”
“Vinyl Organ Vox”
“Warp Engineering 05”
まとめ
具体的なイメージがわかないからこそループ素材を漁るときだってあると思います。
そんなときに僕の記事がお役に立てばと思っております。
それではまた次回の記事でお会いしましょう。ABC Music School ギター科講師の清水宥人でした!