ABC Music School ギター科講師の清水宥人です!
今回はLogic pro Xから登場した、自動的にドラムパターンを生成してくれる機能“Drummer”を紹介します。ドラムの打ち込みに慣れてない方々の強い味方となるであろう本機能ですが、便利な機能には欠点もつきもの。そんな欠点も利用してやろう、というのがこの記事の目的!
それでは早速音を出すところから行ってみましょう!
Logic pro XのDrummerを使ってギター練習する方法
“Drummer”トラックを起動
トラック作成画面の右上に出てくるボタンから作成できる、専用トラックがこの“Drummer”になります。“Drummer”はプラグインの事ではありませんので、Audio FX欄を探しても見つかりません。ご注意を!
再生をしてdrummerの音をチェックしてみよう!
Drummerの各画面の役割
下画面にはエディターが表示されています。各項目の役割を確認してみましょう。
①音楽ジャンル
Rock、Alternative、Songwriter、R&B、Electric、Hip Hopと6種類のジャンルから選べます。
②Drummer
各ジャンルに3~6人ほどの仮想Drummerがおり、それぞれが同ジャンルの中で違うプレイをします。(画像はElectric)
③ドラムキット
ジャンルとドラマーを選んだ後にキット名をクリックする事でプラグインが起動し、ドラムのサウンドを作り込む事ができます。
④ドラムパッド
カオスパッドのようなXY軸にそれぞれの役割があるパッドです。
Y軸(上下)…音量の大/小
X軸(左右)…フレーズが単純/複雑
主にこのパッドでDrummerのプレイをコントロールします!
⑤使用パーツと音数を決めるスライダー
ここにはドラムセットのモチーフと、使用パーツに対応したスライダーがあります。
[パーカッション]
[シンバルorタムorハイハット]
[キックとスネア]
となり、それぞれのスライダーを右に動かすほど音数が増えていきます。
⑥グルーヴコントロール
フィルのつまみは、右に回すほどフィルを積極的に取り入れたパターンになります。
スウィングつまみは8分音符(8th)と16分音符(16th)の2つのモードがあり、右に回すほど選択した音符のウラがハネて演奏されます。
“8thの場合”
“16thの場合”
Drummerの欠点を利用せよ!
もちろんフレーズを変更する方法はあるのですが、そうすると“Drummer”以外の機能を使うことになりますのでここでは割愛します。
逆に前向きにとらえてみましょう。予測不可能なリズムパターンを手軽に生成してくれる練習マシンと考えると途端に欠点も魅力的に思えてきませんか?
パッドを”複雑”方向へ動かして、バッキングの練習
先ほど紹介したパッドの“複雑”方向へ動かせば、
アクセントの位置が変わります。
まず、起動したばかりの“Drummer”ではこのパターンが再生されます。
これを“複雑”方向へ振り切ると、ビートがこのように変化します。
“キックとスネア”スライダーを活用!
それでは、デフォルトの状態から“キックとスネア”スライダーを
様々なポジションに変更して聴いてみましょう。
スライダーポジション”6″
スライダーポジション”8″
コード進行を当てはめてギターの練習!
まず前提として、この練習法で強化されるのは初見のリズムに対応する力です。
DAW上に想像不可能なビートを生成する機能は、初見力を鍛えます!
変幻自在な“Drummer”に合わせて、 バンドにハマるギタープレイをする練習にぴったりですね!
今回のコード進行
それでは一緒に練習してみましょう!今回お題となるコード進行はこちらです。
このコード進行を以下の4パターンの中で試してみましょう!
①デフォルト
②”複雑”に振り切ったパターン
③”キックとスネア”スライダー6
④”キックとスネア”スライダー8
オケと講師実演
まずオケとなるドラムパターンを再度貼っておきますので、実際に皆さんも弾いてみながら確認していきましょう。
①デフォルト – gt off
②”複雑”に振り切ったパターン – gt off
③”キックとスネア”スライダー6 – gt off
④”キックとスネア”スライダー8 – gt off
それでは、僕が実際にバッキングしてみたものを聴いてみましょう!
①デフォルト – w/gt
②”複雑”に振り切ったパターン – w/gt
③”キックとスネア”スライダー6 – w/gt
④”キックとスネア”スライダー8 – w/gt
まとめ
“Drummer”の操作方法は直感的で、使えば使うほど簡単に思えてくるはずです!どんどん使って練習していきましょう!
今回は練習内容がかなり実践的な内容になりましたが、即席のドラムパターンに合わせて録音するこれだけで、演奏中に自分のプレイを客観視する力が養われます!
自分の演奏と聴き比べたり、こちらの演奏を分析しつつ上達のきっかけにして頂けたら嬉しく思います。体験レッスンでもLogicを使用したレッスンが可能ですので、希望の方は気軽にお問い合わせください。
家だとうまく弾けるんだけど、ライブになると突然頭が真っ白に…、なんて人にはとてもオススメの練習方法なので是非試してみてください!
それではまた次回の記事でお会いしましょう!
ABC Music School ギター科講師の清水宥人でした!