おすすめアンプシミュレーター〜BIAS,WAVES GTR,LINE6 HELIXの音を実演比較!編〜

こんにちは。ABC Music Schoolギター科講師の清水宥人です。
今回はワタクシ清水の新機材、LINE6 HELIXのレビューと気になったことを書き連ねます。

アンプシミュレーターと言いますと、さも実際のアンプ(以下実機)で鳴らしているかのような音をパソコンの中やヘッドフォンの中で最も簡単に再現してしまう、特に家庭の楽器演奏環境にシビアな日本人には超絶重宝するアイテムとして今やたくさんの方が使用しています。

そんなアンプシミュレーター、まずはラインナップの紹介から見ていただきましょう。

アンプシミュレーターの種類

まず大きく分けてアンプシミュレーターというのは2種類あります。

大まかに世の中にあるアンプシミュレーターをあげてみました。
ちなみに筆者の所有するものはソフトウェアのBIAS Amp DesktopとWAVER GTR、ハードウェアのLINE6 HELIXです。まずそれぞれの利点から見てきましょう。

あなたはどっち派?ライブとレコーディング

まず、いずれの製品もPCを使ったレコーディング時にアンプとして使うことができるということが前提として作られていますが、同じ音を外へと持ち出して使えるとなお良いですよね。

それを実現したのがハードウェア版となります。

そしてハードウェア版はさらにアンプタイプの物とマルチエフェクタータイプの物とで分けることができます。

アンプタイプのものは操作する上で別途MIDIコントローラーという、マルチエフェクターやスイッチャーのような見た目のものが必要となります。マルチエフェクタータイプのものは必要ありません。

見た目と操作性はデスクトップ型のPCとノート型のPCかのような違いですね。
ただここで重要なのが、機能面ではいずれも優劣がつけがたいというところ。ここがユーザーを悩ませますね。

音の聴き比べ

結局皆さんが気になるのはここだと思います。
まず音の違い。これは実際に皆さんの耳で確かめて頂きましょう。
こういったアンプシミュレーターの比較となると単純にアンプに似ているかどうかを聞いてしまいますが、実際に使う時には違うことを考えますよね。

弾いていない時のノイズがすごいとか、サスティーンがない、などなど。そのあたりにも注意して聞いてみてください。使用ギターはXotic XS-24Fです。

いかがでしょう。それぞれFenderのアンプをモデリングしたものを使いました。
せっかくですので実際に僕がレコーディングなどで使用したことのあるセッティングの中から選んでみました。

音の状態は完全にドライ。マスタートラックに一応リミッターをかけているだけでEQの処理やコンプで潰すなどの処理は施してません。

宅録においてのそれぞれの有用性

ソフトウェア版であるBIAS AmpやWAVES GTRはパソコンにギターを繋げるだけで音が鳴らせて、そのまま音を作ることができるので非常に直感的。しかも、録り終えた後に音を弄れます。

宅録において、それこそアンプのように使うことができますしその音を作り直すことができる、というのはかなりの利点ではないでしょうか。

しかしデメリットもあり、パソコンへの負荷は避けられません。
(パソコンの外部で動作するアンプシミュレーター、SoftubeのAmpRoomなどは別ですが。)

WAVES GTRは比較的軽いソフトですが、やはり弾いてから実際に音が出るまでのラグ、いわゆるレイテンシーは感じます。しかし音の立ち上がり、レスポンス自体は早くデジタル的であるとも取れます。

一方HELIXのようなハードウェアのアンプシミュレーターはレイテンシーをほとんど感じることがありません。HELIXは特にレスポンスが実機を彷彿とさせるような速度感で、まるでアンプが別室のどこかで鳴っていてそれをモニタリングしているかのような錯覚に陥るほど。

ソフトウェア版のアンプシミュレーターや今までのアンプシミュレーターはピックが当たって音が出るまでのレスポンスが早すぎると僕は感じていたのですが、

HELIXはピックが当たって音が出るまでの間にもう一つ空間があるかのような感覚。実機と同じようなレスポンス感があります。

しかしレコーディングスピードの面ではデメリットもあり、ソフトウェア版のように録り終えた後に音を作り直すのは少々手間。一度ハードウェアへ信号を送り直す必要がありますので結局録り直すことになることも多々あります。

以上を踏まえると

ソフトウェア版
・手軽にPC内にアンプを想定、音を作れる
・レコーディング後に音を作り直せる
・パソコンへの負荷は避けられない
ハードウェア版
・音の質は明らかに良い
・パソコンへの負荷が全くかからない
・しかし音を作り直すのは少々手間

このようなことがわかります。

まとめ

いかがでしたでしょうか。
大まかなアンプシミュレーターの理解から実際の音の違いまでがわかったらいいなと思います。
次回はこの中からLINE6 HELIXを使った音作りのポイントを伝授いたします。

それではまたお会いしましょう。

ABC Music School ギター科講師
清水宥人

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ABOUTこの記事をかいた人

プロギタリスト。ESPミュージカルアカデミー卒。 在学中は渋谷公会堂にて行われたコンテストにてグランプリ受賞、 学内コンテストファイナリスト、校内レコーディングメンバーに選ばれる等の優秀な成績を残す。現在はプロギタリストとして演奏、レコーディング、編曲ほかbarのセッションホストなども務める。