耳コピ道場!~コード編~

今回のテーマも前回に続いて「耳コピ」について。
前回は入門編ということでまず耳コピとは「楽曲ないし、ギターの音の何を聴きとればいいのか」という内容でした。
復習するならば要するに音楽の三大要素と言われる「旋律/メロディ」、「和音/コード」、「リズム」そして「ギターのトーン」をそれぞれ耳で聴きとる、という内容でした。
その中で触れた「和音/コード」の耳コピについて今回は掘り下げていこうと思います!
「コード」というものは「異なる2音以上からなる和音」ですが、その複数の音を聴き分けなければならないところに難しさがあります。
この記事では慣れるまでがちょっと大変なその「コードの耳コピ」の方法・コツについて筆者なりに解説してみたいと思います!
それでは早速行ってみましょう!
ルート音を聴きとる
コードの耳コピにおいて最も重要なコツと言っても過言ではないのが「ルート音を聴きとる」ということ。
コードのルート音というのはそのコードを構成するうち最も低い音のことを指します。
分数コードでない限りルート音というのはコードタイプに関係なくそのコード名の音名のアルファベットになります。
Cコードだったらそのルート音はC
Gコードだったらそのルート音はG
Emコードだったらルート音はE
Bdimコードだったらルート音はB …etc
なのでコードを耳コピしたいときはそのルート音をまず聴きとるのが重要なコツです!
ルート音が聴きとれたら同じ音をギターの指板上で探してください!
このやり方なら絶対音感を持っていなくてもルート音が判別できます!
コードタイプを聴きとる
コードのルート音を聴きとれたら次はそのコードのコードタイプを探します。
コードタイプというと…
「Mメジャー」、「mマイナー」、「7セブンス」、「dimディミニッシュ」…etc。
全種類挙げるとするならばもっとありますし、さらにテンションコードというものも含めればもっと存在します!
しかし皆さんご安心ください!
多くのポップスやロック、またフォークなどメインストリームの音楽でこれ以上複雑なコードが使われることはほとんどありません!
なのでベーシックなコードさえ知っていればおそらくコードの耳コピは可能です!
コードのルート音が特定出来たらそのルート音を軸にいくつかコードタイプの違うものを弾いてみて合うのを見つける、というのが最もベーシックな方法だと思います!
ものすごい地道な方法ですが、これはかなり耳も鍛えられますしギターとコードに慣れるとてもいい方法です。やった者だけが得をします!
次第に耳コピの能力が上がってくると一聴しただけでコードタイプが分かるようにもなります!
例えば、ギタリストの中で有名なのは“ジミヘンコード”じゃないですかね!?(笑)
ダイアトニックコードを知る
最後にコードの耳コピのコツとして挙げておきたいのが「ダイアトニックコードを知る」。
少々音楽理論の話なのですがこの「ダイアトニックコード」というものを覚えてしまえばコード進行が“予想”できるようになります!
かなり端折って解説しますと「ダイアトニックコード」というものはあるキー(CでもGでもEmでも、なんでも)の楽曲で使われる可能性が高いコードが7つある、という理論です。
ポップスやロックではかなり有効な理論なので一度覚えてしまえばコードの耳コピや作曲がかなり速くなります!
億万と存在するコードから一つのコードを当てに行くより、おそらく使われているであろうコードが予想できるのはかなり便利ですね!
音楽理論を勉強するのは面倒ですが、少しでもやっておくと必ずや自分に感謝する日が来ます!
まとめ

筆者も高校時代、文化祭でやりたい曲がありましたが楽譜も見つからず耳コピもできず断念した経験があります。
そんなことを思い出しながらこの記事を書いていますが、コードの耳コピで躓いている読者がいらっしゃれば何か一助となる記事だったことを願うばかりです!
短期間での習得は難しいですが、日頃ギターを持った時にふとやってみる回数が増えるとだんだんできるようになります!
筆者は居酒屋のBGMのコード進行を聴きとれます!(笑)
ものすごい無駄な能力です!!!
以上の内容をまとめると…
1.ルート音を聴きとる
まずはルート音を聴きとってギターの指板上で同じ音を探す!
2.コードタイプを聴きとる
ルート音が分かったらそのルート音を軸に色んなコードタイプを弾いてみて合うのを探す!
3.ダイアトニックコードを知る
ダイアトニックコードを覚えるだけでコードが予想できるようになる!
ABCミュージックスクールギター科講師の星野尚紀がお送りしました。
また次回お会いしましょう!