[作曲レッスン]歌モノメロディを作るための3ポイント

菅谷講師
こんにちは!ABCミュージックスクールDTM教室科、講師の菅谷豊です。今回は「歌モノ」のメロディ作りをやっていきましょう!

普通にメロディ作るだけではダメなの…?という方、実はメロディには歌いやすいメロディ歌には適さないメロディというものがあるんです。
もう作ってるという方も、新しい発見や復習の意味も込めて是非読んでみて下さい。VOCALOIDの制作などにも役立つと思いますよ!

そもそも歌モノってなんだろう?
歌モノとは読んで字のごとく、歌がメインの楽曲の事です。

ポップスやロックや歌謡曲、洋楽でも沢山ありますよね!今現在もたくさんの曲が作られ、多くのリスナーに愛されています。

この記事を読んでいる皆さんも歌モノを作っている方が多いと思います。

逆に歌の入っていない曲の事をインストゥルメンタル(略してインスト)と呼びます。クラシックやドラマ、ゲームの劇版などがそれにあたります。

Contents

歌モノを作る時に注意するポイント

基本的に歌う事が難しいメロディは避けるべきです。歌いやすいかどうかを判断するポイントは大きく分けて3つありますので是非押さえておきましょう。

*音域
*ブレス(息継ぎ)
*音程のインターバル

では1つずつ、細かく解説していきますね!

音域

まず1つ目のポイントが音域です。一般的に人が歌える音域ってどのくらいかご存知ですか?
地声で平均1.5オクターブくらいです。

 男性キー
女性キー

1.5オクターブと言っても、最高音はギリギリ出るくらいの声なので力まないと歌えなかったり、声質的にキンキンしていて耳障りになったり、声質が細くなる事もあります。逆に低音の方は、ボソボソして張りのない声になったり、他の楽器の音に埋もれてしまいがちです。なので最高音、最低音はここぞという時に一瞬使う程度が望ましいです。

もちろん上手いシンガーにはもっと広い音域が出る方もいますし、最高音や最低音でも自在に扱える方もいますので、音域と一緒に以下を確認しましょう。

* 誰が歌うのか
* そのシンガーの音域はどのくらいの広さか
* どの程度歌えるのか

シンガーの音域は事前に確認

歌の経験が長いシンガーや、本格的なシンガーに歌ってもらう曲を作る時は、シンガー自身が自分の音域を把握している事が多いので、得意な音域を事前に聞いておきましょう

もしわからないという場合はキーボードなどで必ず確認してもらって下さい

コンペなどで提出する曲の場合は、アーティストの曲を事前に聞いて得意な音域を確認しておきましょう。事前に確認出来ない場合は、無理のないところで1.5オクターブ以内(心配な場合は1オクターブ以内)に留め後でキー変更出来るようにしておくと良いと思います。

菅谷講師
プロの現場でのあるある
これは私の経験ですが、数人組のアイドルはメンバー内でも音域に差があるのでアイドル曲は基本的に1オクターブ以内に収めた方がいいです。

声優さんがやるキャラソン(作品中のキャラの声で歌う曲)も声優さんの地声に近い声だったり声優さんが慣れていれば問題ないのですが、声によっては1オクターブ出ない場合もあるので注意が必要です。1オクターブ以内にまとめるのってけっこう難しいですが、是非トライしてみて下さい!

ブレス(息継ぎ)の位置、長さ

歌は息を吸ってから、声を出すと同時に吐いています。なので当然歌っている途中で息継ぎをしなければなりません。

上手いシンガーはクイックブレスといって短いタイミングでさっと吸えたり、訓練した肺活量でひと息が長かったりします。

ですが、皆が皆上手なブレスができるとは限りませんので、ブレスが入る位置はしっかり作りましょう。ちなみにメロディが詰まっていると、シンガーも感情が込めにくかったり、聞いている方も息苦しく聞こえたりします(あえて言葉を詰め込んで忙しなく聞かすテクニックもあります)。

余裕を持ったブレスを入れる隙間は曲のテンポなどによっても変わります。
1つの目安として以下がオススメです。

* アップテンポなら2〜3小節に1回、4分休符より長めの休符
* ミディアム、バラードなら1〜2小節に1回、8分休符以上の休符

ファルセット(裏声)は地声に比べると使う息の量が多いので、地声以上にブレス位置に注意が必要です。

音程のインターバル(上下の振り幅)

キーボードなどで音を出して歌ってみるとわかりますが、音程のインターバルが広いほど正確な音程で歌うのが難しくなります。1オクターブ以内の跳躍なら大抵の人は歌えますが、それ以上の幅はオススメしません。

ちなみにレミオロメンさんの粉雪のサビ頭、
「こな~ゆき~♪」の「こ」と「な」がオクターブの関係です。とても印象的かつ力強いですよね!

音程の上がり下がりが激しいメロディはシンガーの実力によりますが、難易度が高く、忙しなく聞こえてしまうので注意しましょう。

特にメロディを鍵盤で作る場合は難しいメロディになりがちなので気を付けて下さい。同じ音程が連続して続くメロディは、楽器で弾くと味気なく感じてしまいがちですが、歌詞を乗せて歌ってみると、きちんと音楽に聞こえますので、同じ音程の連続も取り入れてみて下さい。

特に日本語と連続する同じ音程は相性が良いですよ!

まとめ

菅谷講師

いかがでしたでしょうか?
作ったメロディはまずシンガーの立場になり自分で歌って、出来れば録音して聞いてみましょう歌いやすさ、聞きやすさ、それでいて良いメロディ、意識すべき箇所が色々見えてくるはずです。

私の経験上、ボイトレを受けてみたり勉強してみるのも良いメロディ作りに繋がると思うので、取り入れてみてはいかがでしょうか!最初はとりあえずたくさんのメロディを作って、自分のメロディを研究したり、既存のアーティストの曲と比べてみたりしてみましょう。

以上、ABCミュージックスクールDTM教室科・菅谷豊でした。
また次回、お会いしましょう!

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プロミュージシャン。作詞作曲、編曲 、サウンドプロデュース、レコーディング、ミックスまで高いスキルで行う。/Guitar RockからElectronica、民族音楽までエモーショナルで自由な発想で作品を作る。代表作にFUNKY MONKEY BABYS「Lovin’ Life」、遊助(上地雄輔)「ひと」「ESCAPE」作曲など