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dtmで楽曲解析&骨組み作り第19弾!
海外からも絶大な人気を誇るKawaii Future Bassの代表的アーティストSnail’s House(Ujico*さん)の最新曲「Snail’s House/Twinklestar」にチャレンジしてみましょう。
今回もコピーしたのはDrop(サビ)の4小節です!今回もLogic ProXに標準搭載されているシンセや音源、プリセットのみを使って骨組みを作ってみました。
どんな骨組みになっているのでしょうか。
実は今回やることがとても多く、前半と後半に分けてお送りしたいと思います。
それでは行ってみましょう!
使用楽器
まずは今回コピーする部分を聞いてみましょう。1:04から。サビが始まってからの4小節です。テンポは114です。
今回僕がピックアップしたのは、
ドラム
シンセベース
シンセオルガン+シンセパッド
シンセリード(ボコーダー)
シンセベル
それではまずはドラムから打ち込んでいきましょう!
ドラム
音源
ドラムは「Drum Machine Designer」を使いました。
ライブラリから「Empty Kit」を選び、それぞれ似た音をピックアップしてみました。
今回選んだの4つの音です。
打ち込み
打ち込みはこのようになりました。
ClapとSnareは音作りのために二つ同時にならしています。
ちょっと小さくて分かりづらいかも知れませんが、Hi-Hatが32分音符でだーっと並べています。3拍目の部分だけ色が違うのはここだけ音が大きく聞こえていました。
本当はこうやって打ち込んではいないとは思うのですよね〜…。どうやっているかは謎ですが、音だけ再現してみました。
出来上がり
さて出来上がりを聞いてみましょう。
シンセベース
音源
シンセベースは「Retro Synth」を使って音を作ってみました。
波形はパルス波です、オシレーター1のみですね。
難しかったのが、音の明るさの調整でした。フィルターのCut Offはローパス24dbLush(Fat)で0.254と深めにかけました。
下の段、フィルターエンベロープのアタックは43.0msに設定し、フィルターのEnvの値は0.51にしました。これによりフィルターのCut Offが元々は0.254なので音が鳴った後0.43秒後に0.764ぐらいまで戻り、明るくなる設定です。
ちょっと難しいのですが、音の明るさを時間的に変化するようにしたのです。
打ち込み
打ち込みはこのようになりました。
ざっと見ると、普通の打ち込みに見えますが、ポイントはピッチベンドで音程をコントロールしているところですね。
Retro Synthのピッチベンドの設定は12半音(1オクターブ)に設定しました。
1小節目の3拍目はベンド的な表現ですが、3小節目の4拍目はオクターブ上にあげることでフィルターエンベロープの影響を受けないので音の出音が明るくならず、さりげなく1オクターブ上にいけるようにセッティングしてみました。
出来上がり
さて出来上がりを聞いてみましょう。
シンセオルガン+シンセパッド
音源
和音に使われたシンセは今回2種類あるように聞こえました。シンセオルガンとシンセパッドの様な音ですね。一つずつ見ていきましょう。
シンセオルガン
「Archemy」の中にある「Bass Key」というプリセットを使用しました。
シンセパッド
こちらも「Archemy」の中にある「Analog Stack Synth」というプリセットを使用しました。
打ち込み
打ち込みはこのようになりました。2つの音色は同じ打ち込みです。
今回は低音も強調するためにベースも入れました。一つポイントを上げるとすると音価(音の長さ)ですね。
オーディオ化&チョッピング
さてここからが本題です。ここから各トラックをバウンスし、オーディオ編集をしていきます。
3小節目の3拍目を聞いていただきたいのですが、音がまるでフラッシュしているような部分がありますね。これはオーディオファイルを細かくカットして作っています。
まずはリージョンを右クリックor 2本指クリックで上記のように「バウンスして結合」から「所定の場所にバウンス」を選択しましょう。
この画面ではこの設定で大丈夫でしょう。
ひとつだけポイントを上げるとすると、エフェクトプラグインをバイパスというチェックボックスです。
こちらはトラックにエフェクターを挿入している場合、オーディオ化にあたってエフェクターをかけたままバウンスするか、しないか、を選べます。
今回はノーチェック、つまりバイパスしない、で行きましょう。他にも細かい設定方法はお好みで出来ますが、今回は省略させていただきます。
さてバウンスするとこのようにオーディオファイルになります。例の部分をカットしていきましょう。
ここからまずは上のようにはさみツールを使って切っていきます。今回は32分音符の短さでカットしました。
そしてこのようにカットした部分をちょっと左にずらして空白部分を作ります。
カットしたままだとプチプチしたサウンドが入ってしまうので、細かくフェードインとフェードアウトを入れると良いのですが、入れたいリージョンを選択し、左上のリージョンインスペクタ内のフェードイン、フェードアウトの数値を直接入力していくのが便利です。
フェードを入れていくとこの通り。
そして出来上がった音に対してバスドラの音に合わせてコンプにサイドチェーン効果をいれて出来上がりです。こちらはサイドチェーンを解説&安田レイ「アシンメトリー」のイントロで使ってみた!を参考にしてみてください。
出来上がり
さて出来上がりを聞いてみましょう。
ここまででほぼ終わっているのですが、後半はシンセリード(ボコーダー)の設定方法が少しややこしいので後半戦でしっかり解説していきましょう!
それではまた後半戦でお会いしましょう〜〜!