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dtmで楽曲解析&骨組み作り第18弾!
米ビルボード・ソング・チャート“Hot 100”で初登場1位を獲得し話題になった「BTS/Dynamite」にチャレンジしてみましょう。
今回はコピーしたのはサビの4小節です!今回もLogic ProXに標準搭載されているシンセや音源、プリセットのみを使って骨組みを作ってみました。
どんな骨組みになっているのでしょうか。それでは行ってみましょう!
使用楽器
まずは今回コピーする部分を聞いてみましょう。1:04から。サビが始まってからの4小節です。テンポは114です。
今回僕がピックアップしたのは、
ドラム
シンセベース
ピアノ
シンセリード
ライザー
それではまずはドラムから打ち込んでいきましょう!
ドラム
音源
ドラムは「Drum Machine Designer」を使いました。
ライブラリから「Empty Kit」を選び、それぞれ似た音をピックアップしてみました。
今回選んだの5つの音です。
打ち込み
打ち込みはこのようになりました。
4つ打ちの典型的なパターンですが、面白いなと思ったのが、バスドラは1&3拍目を強調しているところです。ベロシティでいうと強い方が110、弱い方を95にしてみました。
クラップも特徴的ですね。まず右の方から鳴っているのでトラックはパンを右に13ほどずらしてみました。そしてとてもリバーブが効いているのも分かります。「Drum Machine Designer」に組み込まれているリバーブとディレイにセンドで送り空間を演出してみました。
出来上がり
さて出来上がりを聞いてみましょう。
シンセベース
音源
シンセベースは「Alchemy」のというシンセの「Aglie Synth Bass」というプリセットを使用してみました。
打ち込み
打ち込みはこのようになりました。
オリジナルはとても膨らみがありつつ、ゴーストノート的な細かい音符にも表現できるシンセベースという印象を持ちました。これを1から作るのはかなり時間かかるんじゃないかと思い「Alchemy」先生のプリセットをあさっているととてもナイスな音を発見しました。
面白いのがこのプリセットにもともとDelayが使われてるんですね。はずして聞いてみるとスッキリはするんですが、70%かけてみました。
リズム感をだすために先述したゴーストノートを使いますが、ノートを短くしてベロシティを15-20ぐらい極端に落とすとそれらしく聞こえます。
サビ前にハイノートからのグリッサンドがありますが、こちらもピアノロール画面のオートメーションで設定していきます。
出来上がり
さて出来上がりを聞いてみましょう。
ピアノ
音源
ピアノはライブラリから「Steinway Grand Piano」というプリセットを使用してみました。
オリジナルはピアノにコーラスをかけているように聞こえたのでエフェクタースロットにChorusを挿入しました。
Mixは11%と軽く混ぜる程度にしておきました。
打ち込み
打ち込みはこのようになりました。
1-2小節の間では最初の和音以外は全てシンコペーションしていて推進力のあるリズムになっています。そしてノートの色を見て頂けると分かるとおり、トップノートを110ほど、下の音は95-105ぐらいに抑えてみることで和音が綺麗に聞こえるます。
出来上がり
さて出来上がりを聞いてみましょう。
シンセリード
音源
シンセリードは「Alchemy」の「Epic Rift」というプリセットを使用してみました。
パッと聞いた感じだと聞き逃すほどの目立たない音色だったのですが、サビの頭を目立たさせる大事な音色だと感じます。いわばハイライト的な役割とも言えるのかもしれません。
「Alchemy」の内蔵エフェクトでもリバーブがかかっていますが、SENDを使って同じリバーブをかけてトラックの中でなじませると良いでしょう。
打ち込み
打ち込みはこのようになりました。
出来上がり
さて出来上がりを聞いてみましょう。
ライザー
ライザーってなんだろうと思う方もいるかも知れないので簡単に説明させて頂くと、サビ前でシュワーっと音が高くなったり大きくなったりする独特なサウンドで、ダンスミュージックでは定番の効果です。
音源
意外とシンセを使うと簡単に作ることが出来るので今回は自作で作ってみようと思います。今回は「Retro Synth」を使います。
シンセの設定は黄色枠を矢印のノイズに、オレンジの枠はOSC1の方に全開にすれば終わりです。そうするとどんな音を出しても音程のないノイズ音しか出ません。ここからFilterをオートメーションで設定してライザーにしていきます。
打ち込みとオートメーション
打ち込みはこれだけで大丈夫です。
赤丸を押すか、ワークスペースでキーボードのAを押してオートメーショントラックを表示させます。
設定したいオートメーションのパラメータがどこに入っているのかが最初分かりにくいのですが、「Retro Synth」のFilterはこちらです。今回は2つ「Cut Off」と「Resonance」を調整していきます。
「Cut Off」は音の明るさを調整します。徐々に挙げていくのですが、一回あえて数値を低くした後、急激に上げることでシュワっとしたサウンドになります。
「Resonance」はフィルターの切れ目付近にコブを作りどこからフィルターをかけているか強調することが出来る機能なのですが、コブを大きくすることで共振を作ることができ、ピャーーというサウンドを作ることが出来ます。どのぐらいピャーっと言わせるかを調整します。
オートメーションを設定したことで「Retro Synth」のフィルターが動いているのを見てみましょう。
出来上がり
全体
世の中を明るくしてくれるような楽しいビートを感じさせてくれますね。自分もこのようなサウンドメイキングが大好きなのとても楽しく作らせて頂きました。色んな設定が細かいなと思われるかも知れませんが、ぜひ真似をしてみてください!!
それではまた次回お会いしましょう〜!