Superfly「フレア」のサビをdtmで骨組み作ってみた!

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dtmで楽曲解析&骨組み作り第9弾!

緒方講師
楽曲の骨組みをコピーしていくことで、どんな作りで曲が作られているのかを部分的に覗いてみる「骨組みを作ってみた」シリーズ第9弾です!
今回は朝ドラの主題歌として書き下ろされた「Superfly/フレア」にチャレンジしてみましょう。今回もコピーしたのはサビの4小節です!今回もLogic ProXに標準搭載されているシンセや音源、プリセットのみを使って骨組みを作ってみました。
とても可愛い雰囲気で聞いていると元気になる曲ですね。それでは行ってみましょう!

使用楽器

まずは今回コピーする部分を聞いてみましょう。1:44から。サビが始まってからの4小節です。テンポ110です。

今回僕がピックアップしたのは、

ドラム
エレキベース
オルガン
バッキングギター
リードギター

それではまずはドラムから打ち込んでいきましょう!

ドラム

非常にナチュラルな音だったのでDrum Kit Designerで立ち上げたままの音で作ってみました。

打ち込みデータはこのようになりました。

いわゆる2ビート(ツービート/ダブルビート)と言われるリズムですね。とてもスピーディーに聞こえるリズムですが、さらにハイハットのオープンがとても良い感じに疾走感を煽ってますね。

さて出来上がりを聞いてみましょう。

エレキベース

ベースはおなじみEXS24で作ってみました。Fingerstyle Electric Bassを使いました。

打ち込みデータはこのようになりました。

今回は4分音符のリズムでルートと5度をくり返すとても軽やかな雰囲気のベースラインですが、実際は8分音符の長さで打ち込むと近いのですが、さらに雰囲気を近づけるために8分音符よりさらに伸ばしてみました。


ちょっとだけ細かいエディットをしてみました。一応、伸ばしているものとそうでないものと比べられるように音源も2種類用意してみました。分かりやすいように今回はドラムと合わせてある音源を聞いてみます。

さて出来上がりを聞いてみましょう。
伸ばしていないもの
伸ばしているもの

オルガン

次はオルガンなんですが、こちら耳コピしようとも全く聞こえませんでした。しかしトラックを聞いているとおそらくパッド(空間を埋める白玉和音)は必ずはいっていると思いました。ですが、なんの音で入っているかは分からなかったのでおそらく目立たない音色のオルガンかなと思いました。そこで今回選んだのはVintage B3 OrganJazz Organを選びました。

ただこのままだと、弾いた時にでる固い音がそのまま出てしまうので、右下のPERCUSSIONをオフにして他のトラックに馴染みやすい音色にしました。

打ち込みデータはこのようになりました。

オルガンはベロシティーによって音量が変わりませんので、全ての音は同じで書き込んで大丈夫です。ただ今回の音量はかなり小さめにしてみました。

さて出来上がりを聞いてみましょう。

バッキングギター

ギターは、EXS24Vintage Stratを選びました。

今回はQ-Flamという打ち込みの技をご紹介します。これはベタ打ちで打ちこまれた和音を自動的にタイミングをズラしてくれる機能です。これだけ聞くとよく分からないかも知れませんが、例えばギターでジャラーンと弾くとアタックのずれがおきますね。そんなズレを表現したいときに音符を一つずつずらしていくのはとても面倒ですが、そんな時にとても便利なんです。もちろんギターだけでなく鍵盤やハープ等色んな楽器に応用する事が出来ます。
まずQ-Flamというのはリージョンごとに設定していくという事を覚えておいてください。それぞれのリージョンの設定は左側にあるインスペクタにて設定します。インスペクタにはリージョンインスペクタ(上部)トラックインスペクタ(下部)がありますのでリージョンインスペクタを見てみましょう。

Q-Flamを設定する前にまずクォンタイズを設定します。あまり大まかにクォンタイズを設定するとたまにずれてしまうので1/16あたりで問題ないと思います。
クォンタイズを設定するとQ-Flamを設定する事が出来るようになります。

プラスの値で低い音から先になり高い音へずれて鳴ります。マイナスは高い音から先になり低い音へが後から鳴っていきます。さてここで一つの問題が生じます。今回のQ-Flamはリージョンごとに設定すると先述しました。しかしギターはダウンストロークとアップストロークを混ぜて演奏します。そのため、ダウンとアップのリージョンを分けて設定しなければなりません。
まずは全く同じ音源を使いつつ、別トラックを作ります。

まずは元トラックを選択します。上部「トラック」→「その他」→「同じ音源を使った新規トラック」を選択します。そうするともう一つのトラックが作成されます。分かりやすいようにトラック名を「Down」「Up」にしておくのも良いですね。

ではリージョンを見ていきましょう、元々はこの様な打ち込みデータでした。ギターのボイシングは忘れられないの/サカナクションをdtmで分析してみた!の通りに打ち込んでみました。

ここからダウンストロークとアップストロークに分けていきます。

ダウンストローク

アップストローク

そしてここからやっとQ-Flamの設定ですね、ダウンストロークには+1/96、アップストロークには-1/96を設定していきます。時間かかりましたがやっと出来ましたね。

低い音から順番に鳴っていくダウンストローク

高い音から順番に鳴っていくアップストローク

さて出来上がりを聞いてみましょう。

リードギター

さて最後はリードギターです。こちらは、EXS24Walm Electricを選びました。画像はエフェクターボードの設定です。

左はフランジャーをかるくかけてみました、右はディレイです。

アンプはこちらを選びました、良い感じのヴィンテージ感が良いですね。

さらに全体的にコーラスをかけて音に厚みとうねりを加えてみました。

打ち込みデータはこちらになります。

さて出来上がりを聞いてみましょう。

全体

それではトラックを全体でならしてみましょう。
一手間かけただけあり、ギターのストロークが良い味を出していますね。

緒方講師
「Superfly/フレア」の骨組み、いかがだったでしょうか。今回もQ-Flamという新しい機能が出てきました。こういった新機能を使えばギターの打ち込みも本物までとは言いませんが、それなりのモノに聞こえてきます。

それではまた次回お会いしましょう〜!

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