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DTMで打ち込みクオリティを上げる4つの知識
ここまでに挙げてきたアーティキュレーションとは別の方向性で、
DTMでストリングスを打ち込む際に意識するとクオリティの上がるテクニックや知識などを紹介します。
アンサンブルの人数
実際のストリングスは各セクション複数人で演奏します。
・1stバイオリン 12人
・2ndバイオリン 10人
・ビオラ 8人
・チェロ 6人
・コントラバス 4人
など。
コンサートの規模によってはもっと大人数になったり、逆に少人数になる事もあります。
DTM音源だと、人数が多い方が中低音域がフワリとした豊かな響きとなり、人数が少ないほど高音域が鋭く芯のある音になっていきます。
ストリングスアンサンブルの音色とバイオリンソロなどの音色を比べてみるとわかりやすいと思います。
別音源を重ねる
ストリングスを打ち込む際によくやる手法で、別の音源の音色を重ねる(レイヤーする)というものがあります。
ポップスやロックなど歌モノよりも劇版などでよくやるのですが、別メーカーの音源を混ぜる事によってさらに奥深く豪華な音にする事ができます。
私はバラードなどで、メインのストリングスは通常通り鳴らしつつ、曲の盛り上がりに合わせてレイヤー用に用意した別音源のボリュームをオートメーションで操作していくという手法をよくやります。
バイオリンソロをアンサンブルに重ねる
上の手法に似ていますが、よくプロの現場で打ち込みのストリングスに合わせてトップの1stバイオリンだけ生演奏を重ねる場合があります。
生演奏を1パート重ねる事によって打ち込み感が減り、生演奏特有の豊かな表現ができます。
この場合打ち込みと音を馴染ませる為に、生演奏をダブリング(同じ演奏を2回録音して音をぼやけさせる手法)する事が多いのです。
私はこの手法を真似して、打ち込みのストリングスアンサンブルの中に、打ち込みのバイオリンソロを少し混ぜる事があります。
バイオリンソロも打ち込みなので生演奏のような表情付けは難しいですが、ソロの音色に引っ張られストリングス全体のフレーズが前に出やすくなります。楽曲内でストリングスがぼやけてしまう際などに試してみて下さい!
滑らかな音移動
バイオリン族はギターと違いフレットがありません。
ですので実際の音を弾く前に、64分音符程度の短さで半音下の音を入れておくと滑らかな聞こえ方になります。この奏法の使い分けはストリングスだけでなく、楽曲全体の抑揚に繋がるので是非取り入れてみて下さい。