Contents
クラシックの旋律が使用されているPopsの曲〜エルガー編〜
こんにちは！ABCミュージックスクール作曲DTM科講師の関口です！前回に引き続き、Popsで使われているクラシックの名曲をご紹介いたします！
早速、以下の動画をご覧ください。
いかがでしょうか？颯爽と歩かれる桐谷美玲さんのバックで流れる歌、どこかでお聞きになった方はいらっしゃるのではないでしょうか？
エドワード・エルガー作曲「愛の挨拶」
桐谷美玲さん出演のCM音楽は一体何の曲なのでしょうか？
答えはズバリ！エドワード・エルガー作曲の「愛の挨拶」です！
原曲はピアノバージョンやピアノとヴァイオリンバージョン、小編成の管弦楽バージョンなど、主に三つが主流です。
ピアノバージョン
ピアノとヴァイオリンバージョン
小編成管弦楽バージョン
稀代のメロディーメーカー・エドワードエルガー
まず、エルガーという作曲家がどのような作曲家だったのか、ご紹介して行きます。
エルガーはイギリスの作曲家で、貧乏な家庭から、音楽学校に行く事を諦め、独学で作曲を学び、ヴァイオリンや、音楽教師として生計を立てていました。
クラシックのいわゆる、交響曲などでも、数多くの名作を残しております。・・・が、彼は稀代のメロディーメーカーなのです！！
その証拠にこの音楽なら誰もが知っている名曲があります！以下の動画をご覧ください！！
いかがでしょうか？この曲のメロディーを知らない方はいないと思います！
行進曲第一番「威風堂々」というタイトルの曲です。クラシックというと、深く考え込んで目を閉じて聴く・・・そのうち深く眠る・・・そんな世界とは無縁の、メロディーメーカーの作曲家である事がお分かり頂けたかと思います。
「愛の挨拶」に込められた思い
それにしても、「愛の挨拶」という粋なタイトル、どういった経緯で付けられたのでしょうか？これにも、エルガーのロマンスが隠されています。
この曲、実は、キャロライン・アリス・ロバーツとの結婚に際して、エルガーがキャロラインに送った、愛の作品なのです！
元々、キャロラインはエルガーの生徒で、8歳年上、しかもキャロラインは陸軍少将の娘という事から、当時、まだ無名だったエルガーとの結婚に周囲が反対をするのは、容易に想像できる事でしょう。
その状況下、彼らは、反対を押し切って結婚しました。それを祝福するために、書いた曲ですから、いかにエルガーがロマンチストであったかを物語る、一つのエピソードです。
なお、この作品は、当時から大いに、人気があり、売れ行きは良かったにも関わらず、エルガーには、わずかしか収入は入って来ませんでした。
作曲の原動力は、キャロライン？
結婚しても、なお貧乏な生活を強いられた二人ですが、そんなエルガーたちに、好機が到来します。エルガーが作曲したオーケストラの作品が、爆発的な指示を得る事ができ、さらに、当時ヨーロッパで大人気の作曲家、リヒャルト・シュトラウスが絶賛した事から、彼の人気に火がついたのです！！
47歳ではナイトの称号も与えられ、彼は、その後も、数多くの名作を残していきました。しかし、晩年、最愛のキャロラインが無くなると、「彼女が作曲の原動力だった。」との言葉をエルガーは残し、ほとんど作曲の筆を取る事が無くなってしまいました。
まとめ
いかがでしたでしょうか？今回は、CM使用された曲から、その作曲家の生涯にも踏み込んでみました。退屈なクラシック音楽・・・そんなイメージが次第に無くなり始めたら幸いです。最後に、エルガーの出世作「エニグマ変奏曲」から「ニムロッド」をお届けしてお別れしたいと思います。それでは、またお会いしましょう！
ABCミュージックスクール作曲DTM科講師、関口でした！
