現役プロ作曲家が語るクラシックの世界〜すぎやまこういち編その2〜

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ドラクエシリーズでおなじみ!すぎやまこういち氏の名曲紹介 後編

こんにちは!ABCミュージックスクールDTM科講師の関口です!
今回はドラゴンクエストシリーズでおなじみの、すぎやまこういち氏について第二部として記事を書かせて頂きます!

前回では、すぎやまこういち氏が実はポピュラーソングのヒットメーカーである事。ゲーム音楽の依頼で、何度聞いても飽きないクラシックスタイルの音楽を選んで作曲された事を書きました。

現役プロ作曲家が語るクラシックの世界〜すぎやまこういち編 その1〜

2017.08.31

後半編も名曲をご紹介したいと思います。番号は前回から引き継いで、4曲目からになります。

4.この道わが旅

ドラゴンクエスト2のフィナーレ曲です。いかがでしょう?3に比べてまるで、ポピュラーソングの様な音楽だとは思いませんか?ブログの第1部の最後で、時系列として、3、1、2になっていると書きましたが、3の数百年後が1、そしてその100年後が2という事で、音楽もポピュラー寄りな物に仕上げたとの事です。この曲は後に歌詞が付けられ「ダイの大冒険」の主題歌にもなりました。以下の動画の51分の所になります。


「ダイの大冒険」

音楽は、Cのkeyで冒頭のコード進行は、Cadd9、C、CM7、Cとクリシェが見事に使われています。分かりやすいメロディーに拘ったコード進行、序曲と同じくやはり天才です!

何故ドラゴンクエストの曲はベース音が良く動くの? ドラゴンクエストを作った当時は、3トラックしか入れる事が出来ず1がメロディー、2がハーモニーもしくは対旋律、となると、残る3で、ベース音兼コードの要、さらにリズムを担当せざるを得なかったのです。
しかし、その制約を逆に強みに変えてしまうのが、すぎやまこういち氏の魅力の一つでもあります。

5.王宮などで流れる音楽

最初、主人公が必ず、訪れるのが王宮という一つのスタンダードなストーリーですね。さて、ここで流れる音楽は、必ずと言って良い程、高級で荘厳、かつ厳粛な音楽ですね。これは、ズバリ!!バッハやヘンデルの時代のバロック音楽を応用しています。対位法的な旋律の重なり、そして輝かしいトランペット!正しく王宮にふさわしいですね!

これら対位法の音楽は、私が大好きで音大時代、いくつも課題を解いたり、バッハの研究をして、ようやくこの技法で曲を書ける様になるまで時間がかかりました。それをゲーム音楽の中でサラッと書かれてしまうのは、本当に、すぎやまこういち氏は天才です!!

ドラゴンクエスト3 「王宮のロンド」(バッハ風)動画の5分40秒あたりから

ドラゴンクエスト5 「王宮のトランペット」(ヘンデル風)

6.海図を広げて

ドラゴンクエスト4の海での音楽です。これには個人的には一番好きかもしれません。というのも、この曲はドビュッシーを中心とする、フランスの印象派と呼ばれる音楽が応用されているのです!keyはDb。そして冒頭のコードは何と、Ebm7(9)/Abという所謂テンションが多く、フランス的な和声で始まります。どうですか、序曲と違って音楽が前に進んで行くとういうより、フワフワとした浮遊感があるとは思いませんか?これが、海で船が揺られているのを表しているのかもしれませんね。

7.戦闘の音楽

数ある戦闘シーンでも名作が沢山ありますね。ここでは、全部は紹介しきれませんが、代表としてドラゴンクエスト6から、「悪のモチーフ」をもとに戦闘が繰り広げられるスタイルをご紹介したいと思います。

ドラゴンクエスト6  30分25秒から40分51秒まで

6では、今までの様な主人公側だけで無く、「悪のモチーフ」である「ラ、ソ#、ラ、ファ」というシンプルなモチーフがリズムや楽器を変え、さらには音の配列を反行させる等、クラシックスタイルの技法がたっぷりと入った要素になっております。

戦闘シーンでは、ストラヴィンスキーの影響やメシアンの旋法からも応用されていると言われています。(メシアンの旋法については、ここでは主旨が違うので、後でググって下さいね!)

まとめ

いかがでしたでしょうか?すぎやまこういち氏は、ご自身で語られている様にピアノを弾く事が出来ないのです。(それが、音大に行かなかった理由かは分かりませんが・・・)

しかし、それを、充分に補う程、一つ一つの楽曲を徹底的に分析されていらっしゃいます。クラシック音楽はもちろんの事、当時の流行作家の作品に対してでもです。

しかも、今みたいにDAWで何でも再現出来る時代ではありません。これは、並大抵の努力ではありませんが、すぎやまこういち氏にとっては、まるでゲームを楽しむ様に勉強されたのかもしれません。DAWの使い方、コード進行一つ取っても、好きな響きを求めて楽しんで行く事が一番ですね!

それでは、またお会いしましょう!
ABCミュージックスクールDTM科講師の関口がお送りしました!

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