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dtmで楽曲解析&骨組み作り第2弾!
今回は「忘れられないの/サカナクション」にチャレンジしてみましょう。今回コピーしたのはサビの4小節です!今回もLogic ProXに標準搭載されているシンセや音源、プリセットのみを使って骨組みを作ってみました。
それではいってみましょう。
使用楽器
まずは今回コピーする部分を聞いてみましょう。1:43から。サビが始まってからの4小節です。テンポは86ですね。
今回僕がピックアップしたのは、
ドラム
ベース
ギター1(バッキング)
ギター2(ミュートカッティング)
シンセ
の5トラックです。この5つをだけでどんなものができあがるか、楽しみですね。それではまずはリズムの根幹であるドラムから行ってみましょう!
ドラム
まずはドラムの音源選びです。音源は素直に「Drum Kit Disigner」です。バスドラがとてもドライな音で、スネアはちょっと軽めな感じでしたので、「Liverpool Kit」で決まり!
打ち込みのデータはこちらをご覧ください。
ドラムのノートの長さを揃えておくとどんな風に叩いているかビジュアルで理解しやすいので揃えておくと良いと思います。ハイハットを「Hi-Hat Closed」ではなく、「Hi-Hat Foot Close」にするとハイハットがうっすら開いているように聞こえて良いでしょう。バスドラのベロシティを強く踏んでそうな所とそこまでではないところをちょっと差をつけるのもポイントです。今回で言うと4拍目のバスドラは1~4小節ともベロシティを他と比べて7〜8落としました。
実は1拍目の裏の音はおそらくこういうやつが入ってると思ったんですが、
音が似ていたのでタンバリンを今回は使用してみました。
さて出来上がりを聴いてみましょう。
ベース
ベースの音色選びですが、ライブラリ→「Bass」→「Thumb Bass」を選んだのですが、ちょっと音がイメージと違ったのでEXS24の中の音だけ「Slapped Electric Bass」に変えてみました。
スラップのゴーストノートをどう表現するかが今回のポイントだったと思います。
では打ち込みデータを見てみます。
さてこれだけ見てみるとよく分からないですが、水色でノートの長さが短いのがいくつかあるのが見えると思います。
赤線で囲った部分、こちらがスラップのゴーストノートです。ゴーストノートを打ち込む時にベロシティを小さめ、音を短めにすると、それらしくなります。
さて出来上がりを聴いてみましょう。
ギター1(バッキング)
ギターの音色はライブラリの「Guitar」→「Tweet Picked Synth」を選びました。
音源だけ「Sulpture」から「EXS24」に差し替えます。
EXS24の音色を「Clean Electric Guitar1」にしました。
ここからはギターの打ち込みですね。ギターのバッキングの打ち込みはちょっとしたコツがあります。ピアノと違ってギターの和音の並び方ってどうなってるのか分からない。。ってなりますよね。でもひとまずこうやって打ち込んでおけばそれらしくなる方法があります。2パターンあってルートがE,F,F#(Gb),G,G#(Ab),A,の場合をパターン1(6弦ルート)とします。このパターン1は6本の弦全てを使うと想定し、下記の通りのボイシングにします。
<パターン1(6弦ルート)>
1弦 → ルート
2弦 → 5度
3弦 → 3度
4弦 → ルート(セブンスコードの場合は7度)
5弦 → 5度
6弦 → ルート
続いてルートがA#(Bb),B,C,C#(Db),D,D#(Eb)の場合をパターン2(5弦ルート)とします。このパターンは5本の弦を使うと想定し、下記の通りのボイシングにします。
<パターン2(5弦ルート)>
1弦 → 5度
2弦 → 3度
3弦 → ルート(セブンスコードの場合は7度)
4弦 → 5度
5弦 → ルート
ノートの長さは16分音符より少し長いぐらいの感じで打ち込んでみました。では見てみましょう。
このようにギターのボイシングに寄り添って和音を重ねていくとギターっぽくなるのでぜひ活用してみてください。ちょっとしたポイントなんですが、和音の低い音から高い音に行くにつれてベロシティを落としていくとピックのストロークの強さを再現しています。
さて出来上がりを聴いてみましょう。
ギター2(ミュートカッティング)
このトラックの音色は「ライブラリ」→「Guitar」→「Classic Clean」をそのまま使用しました。打ち込みデータを見てみます。
頭の位置さえずれていなければ、ノートの長さはそこまで厳密でなくても音が勝手に減衰していく音色なのでこだわらなくても大丈夫です。
シンセ
シンセの音色も「ライブラリ」→「Synthesizer」→「Classics」→「Formant Flutter」にしました。ただこの設定だとエフェクターで入っている「Ringshifter」のDelayが強すぎるのでほぼ0に調整しました。(赤枠の部分)
それでは打ち込みデータを見てみます。鍵盤はボイシングによってルートが抜けていたり、テンションが足されていたり、色々複雑なんですが、今回はこのようになっています。
こちらはギターと違って和音の高い音の方をベロシティを高めにしてあげるとキーボードらしくなるのでトップノートを強くしてあげましょう。
さて出来上がりを聴いてみましょう。
全体
さて今までの5つのトラックを全て同時にならしてみましょう。
ひとつひとつのトラックで聴くよりもぐっと迫力が出ますよね。ただ混ぜてるだけなんですが、一つ一つの柱がとっても素晴らしいので5つのトラックだけでも迫力のあるアンサンブルを構成する事が出来ます。トラック数は多ければ良いわけではない事が分かりますね。