こんにちは。ABC Music Schoolギター科講師の清水宥人です。
前回はマーシャル音作りの秘密と題してイコライザの特徴、音作り例を解説しました。
今回はギターアンプ、”マーシャル”の中でも非常に多くのスタジオで利用されている”JCM-2000″についてお話しします。
スタンダードなアンプであるのに音作りが非常に難しいのですが、僕がギターを弾き続けてきて気付いたことを皆さんに伝えようと思います。
それでは早速いってみましょう。
JCM-2000の秘密
このアンプでクリーンを作る時に”クリーンチャンネル”を使う方は多いと思います。そりゃそうだ、クリーンを作るんだから。
しかし!”クランチチャンネル”でもクリーンって作れるのです。例に出して説明していきます。
太く抜けるクリーントーンで存在感ある出音
ドラムがいてベースもいて、という普通のバンドセットの場合は”クランチチャンネル”の方が圧倒的に音が太く、いわゆる”抜ける音”になります。
全く歪ませることがない、またアンサンブル自体が少人数なのであれば”クリーンチャンネル”の方が良い場合もありますが、そんな時はマーシャルを使わないとも思います。
JCM2000を使う時は”クランチチャンネル”、これは間違いないです。
セッティング方法
✔︎マスターボリュームをフルテンまで上げ、適正音量までゲインで調節
✔︎マスターボリュームを下げ、ゲインを上げるとよりふくよかな音になる
✔︎微調整を繰り返し完成させる。
ゲイン : 8〜11時 マスター : 2時あたりです。参考にしてみてくださいね!
プレゼンスの秘密
「イコライザにはもう一つ数値があるやん!」
と思っていた方、お待たせ致しました。マーシャルにおいてプレゼンスと表記される数値は、上で説明したイコライザで設定出来る音とは少し違います。
誤解がありますが、トリプルより上の超高域をイジるツマミではありません!
ここで基本的なアンプの構造を少し把握しておきましょう。
通常アンプについているイコライザはプリアンプという部分に効きます。そこで音質を補正し、その後のパワーアンプという部分に入ります。
つまりパワーアンプに入る時には既にイコライザで補正された後の音になっているわけです。
イコライザで補正した後に効く
ここで重要なのが、プレゼンスはパワーアンプ部に効きます。つまり音質を補正し終わった後の音に効くのです。
そしてこのツマミは上げれば上げるほど高域を中心にゲインが上がりますが、イメージとしてはせき止めていた高音を解放して行くイメージです。
“存在感”を意味するプレゼンスにピッタリの効果は少しわかりづらいですが、抜けが悪いと感じたら少しあげてみましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
秘密というより基礎知識に近かったかも知れませんが、この知識を使って明日からも健やかなギターライフをお送り下さい。
ABC Music School ギター科講師
清水宥人