3大ギター弦メーカー~それぞれの感触やサウンドの違い~
今回はギター界における3大メーカーの紹介とそれぞれの感触やサウンド、特色に焦点を当ててお話をしたいと思います。
ギター弦の3大ポピュラーメーカーといえば、Daddario社、Ernie Ball社、そしてElixir社ではないでしょうか?
この記事では筆者がそれぞれのメーカーの.010~.046ゲージのセットを試した際の感触やサウンドについてレビューしてみようと思います。どのメーカーの弦についても特殊素材が使われていない、比較的ユーザーが買い求めやすいスタンダードなセットを選びました。
中にはSIT Strings社やJim Dunlop社等他メーカーを好まれる方もいらっしゃると思います。
まあその辺はあまり固いことを言わずに、今回は僕の独断と偏見によるレビュー解説に少しお付き合い頂ければと思います(笑)。
それでは早速いってみましょう!
Daddario社 EXL110 XL Nickel Round Wound Regular Light
あまりにも有名な弦メーカーですね。ほぼどんな小さな楽器屋、またスタジオにも置いてあります。ど真ん中にオレンジ色の「XL」という文字がかかれているやつです。
Daddario社の大きな特徴としてはそれぞれの弦のボールエンドが色分けされている点です。
1弦~6弦の順に銀、紫、緑、黒、赤、金。ギター始めたばかりの方々にとっては弦交換って結構大変な作業ですが、そういったユーザーにも寄り添った仕様になっています。
インプレッションとしては、割としっかりしたテンション感です。硬すぎず、でも柔らかすぎることもありません。多くのトップアーティストや世界中のギタリスト、さらには多くのビギナーの方々が手に取りやすいまさに「標準」な感触だと思います。
サウンドについては「落ち着いている」と筆者は感じました。
へヴィメタルやハードロック、さらにはアンプやエフェクター等の設定次第ではジャズやフュージョンもいけると思います。
筆者の大好きなギタリスト、Kiko LoureiroがエンドーサーなのもGreatですね!
Ernie Ball社 Regular Slinky #2221
次はこちら、Ernie Ball社。
パッケージがショッキングピンクだったりネオングリーンだったりするあのメーカーです。パッケージの後ろにはエンドーサーである世界的なギタリスト達の名前が羅列されています。いつの日か筆者の名もここに…(笑)。
そんな話はさておき、インプレッションについてです!感触は先述のDaddario社の同ゲージの弦より柔らかく感じます。チョーキングがしやすいと言いますか、指にかかる負担が「軽く」感じます。比較的手が小さい方や指の筋力があまりない方には使いやすい弦かもしれません。
ボールエンドはすべて金ですので、弦交換の際はどれが何弦なのかわからなくならないように注意してください!(笑)
音についてですがかなり「ギラギラ」していると筆者は感じます。
張りたての時はついついアンプに通さずにジャカジャカストロークしたくなる音です。その「ギラギラ」感故か、オーバードライブと組み合わせて「ジャリ」っとした音作りには最適だと思います。
エンドーサーであり筆者が大好きなJohn PetrucciやSteve Lukatherのギタートーンに大いに通じるモノを感じます。
Elixer社 NANOWEB Light #12052
最後に紹介するのはこちら、Elixer社の.010~.046セットの弦。
Elixer社の弦は錆や弦の劣化を防ぐ・遅らせるために弦をコーティングしていることで有名な会社です。実質今回弾き比べた3社の弦の中ではダントツで弦の寿命が長いです。
ギタリストの中にはこの弦を使って毎夏一回しか弦交換しないという話も聞くくらい錆びない弦です。物凄い経済的ですね!
早速インプレッションですが、コーティングしているためか最初に試したDaddario社の弦より少しフィンガリングする指への負担が「重く」感じました。チョーキングする際も気持ち重いなと。まあでもこの辺は慣れてくれば問題ない程度だと思います。
肝心なサウンドですが、Daddario社の弦に比べてさらに気持ち「落ち着いた」、「倍音少なめ」な音に感じました。
この辺の感じ方は個人差があると思います。ディストーションをかけた時に「歪まない」ということではないので、ロック少年たちよ、ご心配なく。コーティングすることによって金属的な倍音が減るのでしょうか?
まとめ
ギター弦の3大メーカー弾き比べについてまとめてみました。
どのメーカーもはっきりとした特徴があるのが面白いですね。特にエレキギターは形や色、音色等自身のスタイルを表現しやすい楽器です。
小さいパーツ、弦やピック、ピックアップや他弦振動に関わるパーツ、さらにはエフェクターやアンプなど、全部トータルで自身のシグネチャートーンを探していきたいですね!
因みに筆者はオーストラリア時代、レストラン演奏など落ち着いた音を出したい時はDaddario、ロックなステージの時はErnie Ball等使い分けていました。それぞれの場で憧れのギタリストKiko LoureiroやJohn Petrucciになりきっていたといのもあるのかも?(笑)
いつの日かErnie Ballのパッケージの後ろにNaoki Hoshinoの文字を!!(笑)
以上の内容をまとめると…
1. Daddario社 硬すぎず、柔らかすぎずな感触。落ち着いた音
2. Ernie Ball社 柔らかい感触。ギラギラ、ジャリっとしたトーン
3. Elixer社 錆びない、超長持ち。気持ち硬め。音もはっきり、落ち着いた音
ABCミュージックスクールギター科講師の星野尚紀がお送りしました。
また次回お会いしましょう!