弦のゲージによるサウンドや感触の違いについて

弦のゲージによるサウンドや感触の違い

星野講師
こんにちは!ABCミュージックスクールギター科講師の星野尚紀です。
今回は「弦のゲージによるサウンドや感触の違い」に焦点を当ててお話をしたいと思います。

以前はどの弦メーカーも.009~.042セットや.010~.046セット等ほぼ定番のゲージのセットしか販売していませんでしたが、近年楽器屋やネットで買える弦のゲージは多様化してきました。

特に本気を出し始めてるのはダダリオ社とアーニーボール社で.0095~.044セットや.0105~.048等、ユーザー目線での製品作りに一層力を入れているのが伺えます。

全てのセットをご紹介するのは少々無理があるので(笑)、今回はダダリオ社の

.009~.42セット
.010~.046セット
.010~.049セット

以上3セットを弾いてみたインプレッションをお伝えしたいと思います。

ゲージによって結構音も変わりますので、そう言ったことにも触れながら細めのセットや太めのセットなりの傾向を掴んで頂ければと思います。

それでは早速いってみましょう!

 

Daddario EXL120 XL Nickel Round Wound Super Light

まずはこちら、.009~.042の超ド定番ゲージ。

このゲージのセットは以前から定着している太さでDaddario社やERNIE BALL社だけでなく、Fender社、GIBSON社、Elixir社、SIT Strings社、Jim Dunlop社、DR社、ROTOSOUND社…etc等数多くの弦メーカーから販売されています。

後述する、.010~.046セットより一周り細い分チョーキングやヴィブラート、レガート等、左手(右利きの方)への負担が軽めと言えます。

ギター始めた時って何より左手で弦を押さえることが大変ですよね。思った以上に力が必要ですし、なにしろ痛い…。普段の日常生活で細いスチールの弦を押さえつける習慣がある人はほぼいないでしょうから。

音についてですが一周り細い分、倍音が多い印象です。
倍音が多いというのは、要するに「キラキラ」した音をイメージして頂くとわかりやすいと思います。クリーントーンでアルペジオを弾いたときやハードに歪ませたときのアタックの艶等この細さ特融のキラキラ感は病みつきになる人も多いのではないでしょうか?

トップアーティスト達も弦のコントロールのし易さや“艶”を求めてこのセットを愛用しているのかもしれません。

 

Daddario EXL110 XL Nickel Round Wound Regular Light

次はこちら、.010~.046のセットについて。
こちらのセットもメーカー各社ラインナップしている定番ゲージで、筆者も愛用しているセットです。

先述の.009~.042セットより一周り太い分、チョーキングした時の指への負担が少し強めに感じます
このテンション感の違いって数字で言えばほんの.001mmの違いですが、実際に触ると結構違うように感じます。ギター始めたばかりの人は指先の皮がボロボロになると思いますよ(笑)。

音は.009~.042のセットに比べると少し艶が減った印象です。
その分ジャズやインストゥルメンタルミュージック等においてギターでメロディを弾くときなんかは結構重宝します。落ち着いた音と言いますか、少し重心が低くなったような音です。
重心が低くなった分ディストーションをかけるとガンガン弾きたくなるような印象です。

 

Daddario EJ20 XL Nickel Round Wound Jazz Extra Light

最後に紹介するのはこちら、.010~.049のセット。
名前の通りほぼジャズ用のセットです。

こちらまず注意して頂きたいのが3弦が巻き弦であること!
先ほどご紹介した.010~.046セットよりもう一周り太いので、当然左手指への負担は増します。当たり前ですが3弦(.022)のチョーキングはすごい大変です。チョーキングを使わないまさにジャズ専用セットと言った印象です。

音についても丸みがあって、落ち着いた説得力ある音に感じます。
ハードロック等激しく歪ませるジャンルを弾く場合6弦の.048くらいが太さの限界かなと個人的に思いました。弦が太すぎるとディストーションの倍音のノリが悪くなって、“実音が目立ちすぎる”印象です。

 

まとめ

星野講師
いかがでしたでしょうか?
Daddario社の定番ゲージ弦を弾いた印象を書いてみましたが参考になりましたでしょうか?

ご自身のプレイスタイルやチューニング(スタンダードや半音下げ等)、またメインギターのスケールの違いによる個人差もあると思いますが、
「もう少し煌びやかな艶のある音が出したい」
「もっと丸い、重心の低い音がほしい」
「最近自分のスタイルがジャズの方向に傾倒しているからセッティングを見直したい」
といった時に、ピックアップ等高価なパーツ交換の前に弦のゲージを変えてみるというのも視野に入れておくといいかもしれませんね。

弦を太くする場合はネックの反りやトレモロとのバランス等も気を付けて下さいね!

以上の内容をまとめると…

1. .009~.042 煌びやかで艶のあるサウンド。指に優しい。

2. .010~.046 スタンダードなサウンド。ガツンと歪ませられる。指への負担はこれが基準。筆者お気に入り
 
3. .010~.049 3弦が巻き弦で、まさにジャズ専用。重心低めのサウンド

ABCミュージックスクールギター科講師の星野尚紀がお送りしました。
また次回お会いしましょう!

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