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クラシックの旋律が使用されている有名J-Pop曲
こんにちは!ABCミュージックスクールDTM講師の関口です。今回は、意外や意外!有名なJ-Popに使用されている実はクラシックの旋律をご紹介致します。それではいきましょう!
平原綾香「Jupiter」
平原綾香さんのデビュー曲にして代表曲「Jupiter」です!温かい歌詞にどこかノスタルジックな旋律・・・発売当時、鮮烈な支持と共感を呼びました!
それでは、次の動画をご覧ください。
ホルスト作曲「惑星」より木星、快楽をもたらす者
▼3分10秒〜4 分55秒
いかがでしょうか?拍子を変えただけで、なんと、旋律はそのままなのです!!「Jupiter」も和訳すると「木星」まさに、この曲はクラシックのカバーと言っても過言ではありません!!
この曲はイギリスの作曲家グスターヴ・ホルストの組曲「惑星」の中の「木星」という曲になります。太陽系の惑星で、地球を除く火星〜海王星までにそれぞれ曲を付けた物になります。「木星」以外にも「火星」が有名で一度、耳にした方もいらっしゃるかもしれません。
この作品が発表された当時、冥王星はまだ当時発見されていなかったりします。人間の想像力に驚かされる壮大な作品ですね!
ホルスト作曲「惑星」より火星、戦争をもたらす者
直接お聞きになっていられなくても、この音楽にインスパイアーされた映画音楽は沢山あります。
さて、数あるクラシックの中でも、何故、この曲がPopsに姿を変えても支持され続けるのか・・・音楽の中を紐解いてみましょう。
クラシックの旋律が使用される秘密は音階にあり!
ズバリ!結論から言いましょう!この曲の音階は日本人の中に昔からある音階と限りなく似ているのです!!今回は分かりやすくkeyCに移調して、jupiterの音を見てみましょう。
ミ、ソ、ラ、ラ、ド、シ、ソ、ド、レ、ド、シ、ラ、シ、ラ、ソ、ミの順番で弾いています。
木星の音階
このjupiterのワンフレーズを、音階に並べ替えてみましょう。
ド、レ、ミ、ソ、ラ、シ、ドの順番で弾いています。お気づきでしょうか?第4音、つまりファが抜けています。
ヨナ抜き音階
次に、日本の代表的な音階の一つである呂音階をご覧ください。
ド、レ、ミ、ソ、ラ、ドの順番で弾いています。
これは演歌などでも良く用いられる第四音と第七音が抜けている、いわゆるヨナ抜き音階と言われる物になります。いかがでしょうか!第7音であるシを抜けば、呂音階そのものですね。
この微妙な違いが西洋であると共に、日本の音階に類似している事で、日本人の胸の奥底にえぐりこむ様な、鮮烈な印象を与えています。
どこか、ノスタルジックなメロディーの秘密、少しはお気づき頂けたでしょうか?他にも、色んな音階や旋法がありますので、色んなスケールをお試し頂ければ、独特な世界観の音楽が作れること、間違い無しです!
この曲の支持はなおも、続き、今回のTBSの日曜劇場「陸王」でLittle Glee Monsterの皆さんが、劇中歌としてカバーされています。
まだ、音源や動画は上がっていないので、お聞きになりたい方は是非ともドラマをご覧ください♫
まとめ
いかがでしたでしょうか?
クラシックの旋律からヒントを得て作られているPopsの曲も多いですが、クラシックをそのまま使うという大胆な発想も素晴らしい着眼点です。
これを機に、多くの方がクラシックを聴くだけでは無く、分析して作曲のヒントにして頂ければ嬉しいです。
最後に、「木星」の音階を使って私も作曲しましたので、お聞き頂けば幸いです。
川中島の決戦
それでは、また、お会いしましょう!ABCミュージックスクールDTM科講師の関口でした。