Contents
ドラクエシリーズでおなじみ!すぎやまこういち氏を語る
こんにちは!ABCミュージックスクールDTM科講師の関口です!
前回に引き続きクラシックの作曲家レビュー!
今回はゲーム音楽とクラシックをテーマに、私個人も大好きなゲーム音楽の巨匠すぎやまこういち氏についてご紹介致します!
すぎやまこういち氏は実はポピュラー音楽の作曲家?!
実は最近の方は余り知られていない方もいらっしゃるかと思いますが、元々すぎやまこういちさんは「亜麻色の髪の乙女」(島谷ひとみさんがカバーした曲です。)はじめ、数々のポピュラーソングのヒットメーカーなのです。
その上でご自身も大のゲーム好きとの事で、ドラゴンクエストの仕事を直ぐに引き受けられたのです。
その中で、ゲームの時代背景が「中世」という事と、ゲーム音楽は何回も聞く物だから、どうしたら飽きないかを考えた所、クラシックなら何度聞いても大丈夫だ!という事でクラシックを発展させたゲーム音楽を作られたのです!ユーザー目線を徹底した、プロの哲学のようなものが感じられるエピソードですね。
珠玉の名曲たち!
では、どの様にクラシック音楽を応用して空前絶後のドラゴンクエストシリーズを作られたのか、作品と共にご紹介します!
1.序曲(ドラゴンクエストマーチ)
2.大空を飛ぶ(不死鳥ラーミア)
3.そして伝説へ…
4.この道 わが旅
5.王宮などで流れる音楽
6.海図を広げて
7.戦闘の音楽
まずは名曲中の名曲!序曲を分析していきましょう!
1.ドラゴンクエスト 序曲
序曲(ドラゴンクエストマーチ)には、3つのバージョンがあるのをご存知でしょうか?
ロト三部作!ホルンのファンファーレから始まる物(ドラクエ1−3)
トランペットのファンファーレから始まる物(ドラクエ4−8)
トロンボーンの和声が特徴的な始まり方(ドラクエ9−10)
ロトシリーズ復活!ホルンのファンファーレを変奏させた物(ドラクエ11)
この様にいくつかのバージョンが存在し、KeyもFとCの2つあります。
メロディーは一度聞いたら覚えられる程、単純明快ですが、裏ではコード進行がこれでもかっ!という程、4度の強進行を使い、音楽を前に進めて行きます!さらに、途中にディミニッシュコードを使い、見事なアクセントがついております。
https://www.youtube.com/watch?v=RuLYAKJoJYA
2.おおぞらをとぶ(不死鳥ラーミア)
ドラゴンクエストを順番にされて来た方ならドラクエ3で初めて空を飛ぶ事が出来た感動と共に、感動的な音楽に度肝を抜かれた事でしょう。
しかし、不思議に思われた事はありませんか?この曲のKeyは一体メジャーなのかマイナーなのか…実はどちらでも無いんです!モード(旋法)という、昔、教会で使われていた音階をフランスの近代の作曲家達が復活させた物を応用しているのです。さらに、低音を順次進行によって下げて行く事によって、音楽が前に進む様になっています。
3.そして伝説へ…
エンディング曲で最も、感動的な曲です。
Bbのkeyからなる壮大なファンファーレ、しかし、その後に流れるのはどこか、ノスタジックなメロディー(これも旋法が使われています。)そして発展さあせる中で、さりげない転調があります。その後、リズムの連打、ここではSus4コードによって、音楽がクールになります。再び、ファンファーレの再現で圧巻のファイナーレに幕を閉じます。
余談とまとめ
ドラゴンクエスト3のアレフガルドにて、の音楽は実はドラゴンクエスト1のフィールド音楽だとご存じでしたか?実は1〜3は時系列として3、1、2となっていてロト三部作と言われています。3の勇者の血を継ぐ者が1の主人公で、こういった音楽描写を楽しむのもいかがでしょうか?
それでは、残りの4曲は第二部でお会いしましょう!
ABCミュージックスクールDTM科講師の関口がお送りしました!