ボトルネック ~材質による違いについて~
新学期・新年度に慣れ、目まぐるしい毎日を過ごしてらっしゃる方も多いのではないでしょうか?
手放したもの、新しく手に入れたもの、毎日を新鮮な気持ちで過ごしていきたいですね!
さて、今回は「ボトルネックの材質による違い」についてお話をしてみたいと思います!
筒状のパーツを使って、ギターの指板の上側から弦に押しあてながら音を出すボトルネック奏法。その金属的な音故に“熱さ(暑さ)”や“炎”を連想させるような奏法だと筆者は思うのですが、これに用いる筒状のパーツにはいくつか材質が存在します。
一般的に市場で目にするものは大体次の3つです。
名前の通り、そして元祖のガラス(瓶をきって使い始めたという説より)、スチール(ステンレス、ブラス…)、そしてセラミック(陶器)。
それらの音の傾向の違いや操作感等について実際に鳴らしながらまとめていきたいと思います。
それでは早速行ってみましょう!
ガラス製
まずはガラス製のボトルネックについて。
これを紹介しないわけにはいきませんね!なんせ“ボトルネック”という名前と奏法の生みの親なわけですから。
音はとても素直で“プレーン”に感じます。金属的な音というよりは“太い”音。
おそらく倍音が少ないせいで実音がはっきりしており“太く”感じるのではないかと筆者は思います!
あとその軽さ故か、なんとなく“軽く”感じます。
音の伸び・サステインもふつう程度に感じます。巻き弦は伸びにくいと感じました。
操作感に関してですが、ガラス製のボトルネックは押し当てる強さや角度がシビアに感じました!
あとこれ、筆者は経験済みですが(笑)、落とすと簡単に割れます!(笑) 割れた破片で手足けが等内容十分ご注意ください!
総じて、オーソドックスなガラス製ボトルネック!
スチール製
次はスチール製のボトルネックについて。
多くの方がイメージする“ボトルネック奏法”音を最も出しやすいのがこのスチール製だと思います。
音はいい感じにブライト・金属的で、サステインや操作感、あの“キュイ~ン”、“ジュワ~ン”と言った音を出しやすいと思います!
こちらはよほどトラックに踏まれて変形したりしなければ、半永久的に使えるのでご安心を。
3つの中で恐らく一番失敗しないのがスチール製のボトルネックだと思います!
セラミック製
最後にご紹介するのがセラミック製のボトルネックについて。
セラミック製のボトルネックはガラス製とスチール製の“ちょうど中間”な印象です!
音自体は金属的な感じは少なく感じます。筆者が試した印象では、ガラス製よりどこかハイミッドあたりにピークがあるように感じました。
ミドル中毒のギタリストは要チェックです!
サステインは特に問題なく、操作感も特別扱いにくさはありませんでした。
強度も問題なく、60F建て高層ビルから落とさない限りは簡単に割れたりすることはないでしょう!
ハイミッドにピークのある音が好みの個性派ギタリストにオススメしたいですね!
まとめ
結局ギターや周辺機材の選定というのは音を実際に出してみて判断するのが大切です!自分のギターの音の聴こえ方なんて千差万別であって、そしてそれが最高なわけですから!
なかなか「ボトルネック専門店」というのもないですし(笑)、この記事を参考にして下されば幸いですし、勢いで買っちゃう(大体のギタリストはコレです(笑))のもありだと思います!
来る2022、日本の灼熱の真夏に備えて“熱い”ボトルネック奏法、極めていきましょう!
以上の内容をまとめると…
1. ガラス製ボトルネック
プレーンなサウンド。サステイン少。実音多めの“太い”サウンド。
2. スチール製ボトルネック
ブライトなサウンド。多くがイメージするあのサウンド。耐久性、操作感等総じて◎
3. セラミック製ボトルネック
さほどブライトではない。ハイミッドにピークがある印象。ミドル中毒者にオススメかも!?
ABCミュージックスクールギター科講師の星野尚紀がお送りしました。
また次回お会いしましょう!