エフェクター講習会 第4弾 ~オーバドライブとディストーション、何が違うの?~
今回の記事のお題は「エフェクター講習会 第4弾 ~オーバドライブとディストーション、何が違うの?~」です。
多くのギタリスト、特にエレキギターを志す方達が沼る「歪み」エフェクター。これさえあればペラペラだった音を一気にギャンギャンな音に変えることができる夢のエフェクターですね!
そこで、ネットや店頭で歪みエフェクターを分類する「オーバードライブ」、「ディストーション」という言葉を耳にしたことがあると思いますが、それらの分類の一般的な捉え方をご紹介していきたいと思います!
これを読み終わったそこのあなた、お金だけ持って世界一の楽器街、御茶ノ水へ飛び出す準備はできていますか!?
それでは早速行ってみましょう!
歪みの量
まずは「歪みの量」について。
オーバードライブはイメージの通り、原音を増幅させてより伸びのある、賑やかな音を得られる歪みエフェクターです!
原音を過激なまでに増幅するわけではないので、賑やかさの中に“ナチュラル”さがあると言えます。従ってジャズやフュージョン、一般的なロック、ポップス等多くの音楽ジャンルにて多用される歪みエフェクターです!
ディストーションはオーバードライブを更に過激に増幅させてより長く伸び、より賑やかな音を出すことのできる歪みエフェクターです!
ハードロックやヘヴィメタル等、ハードな音楽に最適です!
歪み量で言えばオーバードライブはディストーションに比べて少ない、と言ったイメージを持っておくといいと思います!
※機種によっては「ディストーションなのにあまり歪まない」等例外的な物や、個人の感覚に左右される事もあるのであくまでも目安として捉えておいて下さい!
音のイメージ
次はオーバードライブ/ ディストーションそれぞれの「音のイメージ」について。
先述の通り、歪みの量(音の賑やかさ)についてはディストーションの方が圧倒的に優位だとお話ししました。
オーバードライブは原音を損なわずに“ナチュラル”な歪みを足すような機種が多いので、パワーコード等を弾いてもそこまで「ズンズン」な音にはならないと言えます。
対してディストーションは過激に歪むと同時に、パワーコードを弾けばあのハードロックなどで聴く「ズンズン」な音が出ます!
そう言ったギターのトーンも考慮した上で使い分けていくといいと思います!ポップロックなバンドで過激なディストーションを使い過ぎると、筆者のように「明日から来なくていい」と、すぐにクビになります!(笑)
そのミスマッチこそが楽しいと思うのですがねぇ…。
必ず試奏を!
最後にお話ししておきたいのは「必ず試奏する」ということ!
オーバードライブにしろディストーションにしろ、宣伝文句を鵜呑みにして試奏せずに買ってしまうと「こんなはずじゃなかった…」となることがあります!
オーバードライブなのにやたらズンズンしたり、低音が出過ぎたり、ディストーションのはずなのに全然歪まなかったり、とエフェクター自体がそんなに安い物でもないですしできるだけ避けたい事態ですね。
必ず試奏、もしくは少なくともYouTubeや雑誌にあるプロによるレビューや一般のレビューで情報収集をして下さい!
ご自身の使用用途に最も近い状態で試奏できれば最高ですが、上記他の方法でも音のイメージはできるはずです!
まとめ
ギターのトーンというのは本当に自由なものだと筆者は常に思っております。弾く側、聴く側に共通する、先人達が作り上げてきた「そのジャンルにあった音」というのも少なからず存在するとも思います!
しかしそのドンピシャな音を狙うのか、全く違う方向を狙うのか、ここからはこの記事の読者ないしギターを手に取る皆さんの永遠の課題なわけです…!
ジャズ・フュージョンにヘヴィメタル用の歪み、いいじゃないですか!ヘヴィメタルに全く歪まないペラペラなオーバードライブ、その“木刀一本で立ち向かう”スピリットが何よりもロックで最高です!
以上の内容をまとめると…
1. 歪み量
オーバードライブ小〜中程度。
ディストーション中〜大〜クレイジー(!)。
2. 音のイメージ
オーバードライは“ナチュラル”。
ディストーションは”ズンズン“。
3. 必ず試奏を!
使用を想定した環境で試奏できれば最高!是非情報収集を!
ABCミュージックスクールギター科講師の星野尚紀がお送りしました。
また次回お会いしましょう!