エフェクター講習会 第6弾 ~アナログディレイとデジタルディレイ、何が違うの?~
今回の記事のお題は「エフェクター講習会 第6弾 ~アナログディレイとデジタルディレイ、何が違うの?~」。
前回の記事ではディレイの使用法についてご紹介しましたが、今期あの記事でご紹介したいのはそのエフェクトの使用法ではなく、ディレイというエフェクターには“タイプの違う2種類が存在する”ということなんです!
アナログディレイとデジタルディレイ、この二つのタイプのディレイが構造的に違うのはネーミングから優に想像できますが、弾き比べていくと“名前は一緒でもほぼ別のエフェクター”に感じてくる方も少なくないはず。
それぞれのサウンドの特徴やどういったことができるのかについて解説していきたいと思います!
それでは早速行ってみましょう!
アナログディレイ
まずは「アナログディレイ」について。
詳しいご説明は少々省きますが、アナログディレイは文字通り入力された音に“アナログ”な処理をするので、反復する毎に音質劣化が生じるように感じます。
しかしその一見短所に見える部分と、独特の音の暖かみがアナログディレイが愛される理由なのです!
車のスピードメーターがデジタル表示じゃなくて針のほうがいい!エンジンをかける時もキーを回したい!不便だけどなんかいい!といった感じです(笑)。
他にも、正確な反復再生、付点8分ディレイなどの一寸もずれたくないようなフレーズには不向きといえます…。
逆にアナログディレイにしか出せない音といえば“発振”です!
Feedback(反復回数)を最大値にして音をグワングワンに“まわす”使い方です。
シューゲイザーやノイズを芸術的・音楽的に使うミュージックには欠かせません!
デジタルディレイ
次は「デジタルディレイ」について。
文字通り音をデジタル処理して自由自在(数値上の限度はありますが)に反復させるタイプのディレイ。
強みはなんと言っても、正確且つ音質劣化無しに音を反復させられること!
テンポの決まっている曲において、付点8分ディレイ等に用いるにはピッタリ!
ただし、正確に綺麗に音を反復するため、アナログディレイのような“発振”させるようなサウンドは出せません…。
設定を保存できたり、他のサウンドモードを備えたモデルもあるのもデジタルディレイの特徴です。中にはアナログディレイモードを搭載したものも!
どっちがいいのか
さて、それでは結局どっちがいいのか?
ディレイ音に音の暖かみや自然な音変化を求める場合、又は“発振”を使うプレイヤーにはアナログディレイがオススメです!
設定した通りの数値通り正確に音を反復させる現代的な音、多機能な物を求めるプレイヤーにはデジタルディレイがオススメです!
まとめ
冒頭で述べた
「“名前は一緒でもほぼ別のエフェクター”に感じてくる方も少なくないはず」
この意味が伝わったのではないでしょうか?歪みのみならず、ディレイ選びもまた“沼”ですね!(笑)
以上の内容をまとめると…
1. アナログディレイ
ディレイ音の暖かみや自然な劣化具合、そしてなんと言っても”発振“サウンド!ノイズを”音楽的“に使うならコレ!
2. デジタルディレイ
正確且つ綺麗なディレイ音。現代的な“洗練”された音楽にピッタリ!
ABCミュージックスクールギター科講師の星野尚紀がお送りしました。
また次回お会いしましょう!