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Mysticについて解説します!
少し古い音源ではありますが面白い音は健在!
前回紹介したRetrologueやHALionsonic等のいつもの音源では物足りなくなった方にはうってつけのシンセサイザーです。
それではご紹介していきます。
コームフィルターを使った独特の音色
最大の特徴であるコームフィルターを使った音作り。図で囲んだところにあるギザギザのこれですね。
コームフィルターが作り出す音の特徴としてはフランジャーなどにみられる揺れを利用した倍音の多い音です。
生楽器の音色などには不向きですが、一風変わったパッドなどは作っていくうちに楽しい発見のあるシンセサイザーになっています。
また揺れのある音が魅力なのでFX系(効果音)には、抜群の使用感があります。サビやイントロの頭に入れる「シュワワーーーー」といった音や、ここぞというブレイクに入れていく音など使用するタイミングは多々ありそうですね。
分かりやすいプリセットで音を見つけやすい
シンプルにプリセットが多いというところも魅力のMysticですが、分かりやすいという点にも注目していきたいですね。
プリセットとはそのシンセで制作者もしくはコラボアーティストなどが音作りをしたもので、シンセを使う側としては「始めから設定された音色」という認識です。
余談ですがプリセットだけ売っているということもあるのでお気に入りのシンセを見つけたら、
〇〇(お気に入りのシンセ) プリセット
などで検索をかけてみてください。
無料のものもありますがダウンロードなどは自己責任でお願いします。
そしてMysticですが赤い枠で囲んだ箇所をクリックすればこのような画面が出てきます。
よくシンセにある「製作者が作ったプリセット名」というよりも、イメージのしやすい楽器の名前で表記されています。
膨大なプリセットを聞いていくこともシンセの楽しみのひとつではありますが、少し耳が疲れたり、「そもそも〇〇系とかもよくわからないしイメージに近い音すら選べない」なんてことも多いと思います。
その点このMysticは生楽器の名前が多くはいっておりイメージが掴みやすいのです。
例えばbassなんかは一発で分かりますし、PadやLeadはシンセの音を探すというつもりでクリックすれば絞り込みも簡単です。
ただし一つだけ気を付けたいのは、生楽器の音色名はあれど、生楽器の音はほぼ出ないということです。発音の仕方や音色が何となく近いイメージを持つという点では便利なのですが、シンセとして使うという前提のお話で、本物の楽器とは程遠い音になっています。笑
ただこのシンセにそれを求める必要も無いと思いますので、デメリットというほどのものでもないでしょう。
mystic独自のつまみ
さて実際タブも含めればつまみが多く感じますが、他のシンセに比べるとシンプルです。
また今回はよくあるシンセのつまみは割愛し、このシンセならではのつまみを紹介します。
まず図の※1がこのシンセの推しポイントともいえるコームフィルターです。
音の信号に遅延した同じ音をかぶせ音を出す方法なのですが、難しいことは置いておいて好みの音を探してみましょう。
好みの組み合わせなどを見つけてくださいね。分かりにくい場合はお気に入りのプリセットをのコームフィルターがどうなっているか見てみましょう。
図の※2、フィードバック信号の調整です。
フィードバック音のディケイが決定されます。
0より少ないの値に設定すると、ちょっと暗いうつろな感じになり、0より大きいと明るくなりますが、タイムでもいろいろ変わってくるので色々試していい感じの値を見つけましょう。
図※3はデチューンの設定ですね。
3 基のコームフィルターの基本周波数をぶつけて相殺しているようです。
特殊なサウンドになるので大げさな設定になると使いどころが大事ですが、面白い音になるのでこれもやっぱり色々試していい感じのサウンドを見つけてください。
まとめ
1. コームフィルターで出すエコーやコーラスサウンド的なシンセ
2. プリセットの名前は分かりやすいですが、生音っぽくはないので参考程度に
3. 他にないつまみを使ってMysticを楽しみましょう
といったこととなります。練習の参考になったら幸いです!
それでは次回のブログでお会いしましょう。ABCミュージックスクールDTM科講師の岡田誉也がお送りしました。
また次回お会いしましょう!