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dtmで楽曲解析&骨組み作り第6弾!
今回は最近大注目の「藤井風/もうええわ」にチャレンジしてみましょう。今回もコピーしたのはサビの4小節です!今回もLogic ProXに標準搭載されているシンセや音源、プリセットのみを使って骨組みを作ってみました。
メロウで大人っぽい雰囲気のこの楽曲、こんな曲作ってみたいなと思う方も沢山いると思います。藤井風さんのトラックメイク、どんな秘密が隠されているのか。それでは行ってみましょう!
使用楽器
まずは今回コピーする部分を聞いてみましょう。0:59から。サビが始まってからの4小節です。テンポは82です。
今回僕がピックアップしたのは、
ドラム
シンセベース
エレクトリックピアノ(以下エレピ)
エレキギター(カッティング)と(ミュート)
エレキギターは2つの音源を使っていますが、まとめて1つのトラックにしています。
それではまずはドラムから打ち込んでいきましょう!
ドラム
今回生っぽいドラムサウンドだったので「Drum Kit Designer」を使った音作りをしようと思いました。ライブラリから「Four on the Floor」がバスドラとスネアの感じが近かったのでそのまま使っています。
こんな感じで打ち込んでみました。
バスドラとスネアのベロシティ(音の大きさ)はある程度均一にしたかったのでMIDIトランスフォームにてそれぞれ95〜100の間で「ベロシティをランダム化」をかけました。それにくらべるとハイハットは手打ちをして表情を付けてみました。ベロシティはなにもいじってません。全体にクォンタイズをかけて長さを120Tickに統一してみました。
16分音符で刻まれたハイハットが気持ちいいなと思ってよく聞くと3拍目の頭の音が抜かれてますね。なんかオシャレですね。
さて出来上がりを聞いてみましょう。
シンセベース
この曲はおそらくエレキベースではなくシンセベースが使われているので僕もシンセベースを打ち込んでみました。どうしてシンセベースだと思ったのか?ってところですが、まず音がそれっぽいっていうところと、決定的だったのが4小節目の細かく動いているフレーズの音のつながりがエレキベースっぽくないと思ったからです。音源は「ES M(Monophonic Synth)」を使いました。まずはプリセットから「House Organ」を選び、もう少し近づけてみました。設定は以下の写真をご覧ください。
打ち込みデータはこんな感じです。
ちょっとしたポイントですが、4小節目の2拍目のフレーズが細かくなるところの音のつながりを演出するためにノートとノートのつながりを被らせています。
さて出来上がりを聞いてみましょう。
エレピ
さてエレピですね。僕の大好きな音源である「Vintage Electric Piano」を使いました。プリセットが豊富で結構いい音を出してくれるし軽いし僕は重宝しています。今回はプリセットの「Classic Electric Piano」がシンプルに近い気がしたので、ここから少し音をいじってみました。設定はこんな感じになりました。EQを少しいじったぐらいでほぼそのままだと思います。
打ち込みデータこちらになります。一見すると、ノートの長さと音の長さが合わないと思うかも知れません。実はこれサステインペダルを使っているのでノートの長さと音の長さが一致しません。今回は自分でサステインペダルを使って演奏したデータなのですが、以下の様に自分でサステインのデータを入力する事も出来ます。
サステインデータは0〜127まであり、0が全くペダルが押されていない状態(音が伸びない)、127がペダルが押されている状態(音が伸びる)です。
それでは実際に音を聞いてみましょう。
エレキギター
さて今回こちらなんですが、じゃら〜んと弾いている箇所と、ミュートした状態で弾いている箇所二つがあります。ただ「EXS24」でギターの音は普通の音とミュートの音はそれぞれ分かれているために、2つのトラックを使ってみました。
まずは普通の奏法の方ですね。「EXS24」の「Vintage Strat」を使用しました。ちょっと明るすぎたので「EXS24」のFilterのCutoffを少し左に絞って落ち着かせました。
打ち込みデータはこちらになります。
今回のポイントとしてはカッティングでアップストロークなのかダウンストロークなのかをしっかり打ち込んであげるとそれらしくなるのかなと。それでいうと今回は4小節目以外の短い音は全てアップストロークで弾いていると思ったので、まずタイミングを微妙に低い音に行くにつれて遅くしました。そしてベロシティも高い音の方が大きくしています。4小節目のじゃら〜んっていう音はダウンストロークをイメージしてみました。
さて出来上がりを聞いてみましょう。
それではミュートギターの方の設定ですね。こちらは「EXS24」の「Mute Electric Guitar」です。良い感じのミュートですね。
打ち込みのデータを見てみましょう。
さて出来上がりを聞いてみましょう。
この二つのトラックを一つにまとめられるTrack Stackという機能があるのですが、こちらについてはまた詳しく説明したいと思いますが、簡単に説明すると複数のトラックをまとめてエフェクターとかをかけたり出来る機能です。
そこにこんなエフェクトをかけてみました。
こちらはアンプの手前で歪みをオーバードライブでかけてみました。
アンプです。ちょっとビンテージっぽい音にしてみました。
コンプです。コンプの歪みも欲しかったのでかけてみました。ちょうどプリセットに「Guitar Electric」というのがあったので試してみたら良い感じでした。
二つを合わせた音を聞いてみます。
全体
それではトラックを全体でならしてみましょう。
いかがでしょうか、各トラックが複雑に絡み合いつつ、全ての音が役割を与えられ活き活きと奏でられているのが分かります。