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dtmで楽曲解析&骨組み作り第7弾!
今回はクールに次世代をリードするシンガーソングライター「iri/Wonderland」にチャレンジしてみましょう。今回もコピーしたのはサビの4小節です!今回もLogic ProXに標準搭載されているシンセや音源、プリセットのみを使って骨組みを作ってみました。
さて、グルーヴィーなブラックミュージックのエッセンスが満載のこの曲、一体どんな仕組みになっているんでしょうか。それでは行ってみましょう!
使用楽器
まずは今回コピーする部分を聞いてみましょう。0:59から。サビが始まってからの4小節です。テンポは95です。
今回僕がピックアップしたのは、
ドラム
エレキベース
ピアノ
エレクトリックピアノ
シンセストリングス
それではまずはドラムから打ち込んでいきましょう!
ドラム
今回はいつもとちょっと違うドラムのプリセットを紹介します。その名も「Producer Kits」です。これは一見いつものDrumのプリセットと変わらないのですが、より細かい設定をカスタマイズする事が出来ます。ちなみに選んだプリセットは「Blue Ridge+」というキットです。キットの名前も最後に+がついていますね。
Producer Kitsは大きく二つの違いがあります。
①自由自在にドラムキットをカスタマイズ出来る。
これで自分だけのオールスターを集合させたようなオリジナルキットを作る事が出来ます。
②バスドラやスネア、ハイハット、その他、各楽器にそれぞれ独立したトラックを作れる。
これで各トラックに、より細かい音作りやオートメーションを設定する事によって表現の幅が広がりますね。
今回はスネアを変え、Dampenの数値を上げて音の伸びを短くしました。あとハイハットとスネアのボトムとトップのトラックからAuxトラックのリバーブに送ってみました。
打ち込みのデータはこちらになります。
さて出来上がりを聞いてみましょう。
エレキベース
今回のベースラインとてもシンプルながらとっても音が太くてカッコ良いですね。特に各小節の4拍目にゴーストノートが入っている感じがとてもカッコ良いですね。音源は「EXS24」です。「Bass」→「Electric Bass」→「Fingerstyle Electric Bass」です。
かなり低音がふくよかで高音もしっかり聞こえてる、いわゆるドンシャリな設定にしてみました。ベースがうるさすぎず邪魔しないのに、細かいフレーズも周りの音に混じったとしてもしっかり聞こえてくるのでこの設定にする方は多いと思います。
打ち込みデータはこんな感じです。
1〜3小節の4拍目のゴーストノートの音の長さと大きさのすこし調整してみました。音の長さは96tick、これは32分音符よりほんのちょっと短い感じです。音の大きさも1個目と3個目は少し大きめ(ベロシティ78)、2個目と4個目で少し小さめ(ベロシティ48)としたことで少し人間っぽさを演出してみました。
さて出来上がりを聞いてみましょう。
ピアノ
コード弾きとフレーズの良さが詰まっているカッコ良いピアノですね。音源は「EXS24」です。「Acoustic Piano」→「Steinway Piano 2」です。
打ち込みデータはこちらになります。
こちらに3つのエフェクトをかけてみました。比べられるようにエフェクト無しの音源も聞いてみましょう。
まずStereo Delay
こちらはデュアルモノラルにしつつ、Lをミュートにしています。その上でこの様にRを設定する事でてっとりばやくワイドに広がります。
そしてLogicが誇るVintage EQ Collectionのひとつ、「Vintage Tube EQ」で中域と広域を良い感じで少し持ち上げてみました。Vintage系のEQは挿すだけで少し倍音が足されるので良い感じになりました。こちらの詳しい操作方法はシリーズ第5弾にて詳しく解説してますので良かったらまた読んでみてください。DTM初心者必見「骨組みを作ってみた」シリーズ第5弾!
最後にコンプレッサーを入れて音を良い感じに押し出してみました。
仕上げに先ほどDrumのスネア等と同じようにリバーブうっすら送ってみました。
さて出来上がりを聞いてみましょう。
エレクトリックピアノ(以下エレピ)
このエレピなんですが、音楽的機能としては対旋律と呼ばれるものですね。よく聞くとメロディと被っているところもあるんですが、ちょうど邪魔しない様にかいくぐりながら楽曲に彩りを与えていますね。対旋律は作曲にとても重要な要素なんだと感じています。一応メロディなんですが、メインのメロディの邪魔は絶対にしちゃいけないので音色も目立ちすぎず隠れすぎずといったものを選ばれていますね。今回は「Vintage Electric Piano」から「Driven Wurlie」というプリセットを選びました。
打ち込みはこんな感じです。
さて出来上がりを聞いてみましょう。
シンセストリングス
こちらに関してはいれるか迷ったレベルでした。すっごくよく聞くとうっすらと聞こえてきた。。。。ような気がしたので入れてみました。ただこういううっすらとしたトラックがあるのとないのでは空間が埋まるので意外に効果があるんです。こちらは「Retro Synth」でSaw波で作ってみました。オシレーター2のピッチを(1c)あげてほんの少しうねりをだしてみました。
打ち込みデータはズバリこちら。1本線のみです。
さて出来上がりを聞いてみましょう。
全体
それではトラックを全体でならしてみましょう。
バスドラとベースそしてピアノのコンピングがまとまり、エレピとピアノの対旋律がそこに絡んでとてもオシャレなサウンドになりました。シンセストリングスはほぼ聞こえないんですが、ないと寂しいんですよね。
一応、ないものもならしてみましょう。
やっぱり少し違うのが分かると思います。