Contents
dtmで楽曲解析&骨組み作り第15弾!
今回は2PMからいち早く活動再開を果たしリリースされた「Jun. K(From 2PM)/THIS IS NOT A SONG, 1929」にチャレンジしてみましょう。
今回もコピーしたのはサビの4小節です!今回もLogic ProXに標準搭載されているシンセや音源、プリセットのみを使って骨組みを作ってみました。この曲はバラード調ではありますがとても力強い曲です。どんな骨組みになっているのでしょうか。それでは行ってみましょう!
使用楽器
まずは今回コピーする部分を聞いてみましょう。0:59から。サビが始まってからの4小節です。テンポは70です。
今回僕がピックアップしたのは、
ドラム
シンセベース
シンセベル
シンセパッド
ボコーダー(おまけ)
それではまずはドラムから打ち込んでいきましょう!
ドラム
ドラムは「Drum Machine Designer」を使いました。ライブラリから「Empty Kit」を選び、それぞれ似た音をピックアップしてみました。今回選んだのは4つの音です。(KickはBlowing Speakers、SnareはLinnDrum、Hi HatはBlazing Hot、RideはDeep Endです。)
打ち込みはこのようになりました。
サビの1拍目ボーカルのソロになり、3拍目からバンドが戻ってきますが、2拍目にバスドラとスネアが1発のみのフィルを入れてるのが渋いですね。バスドラとスネアのパターンはいわゆるバラードでよくあるパターンですね。あまり目立っていませんが、ハイハットがTrapになってるのもかっこいいですね。スネアにリバーブを多めにかけて広大な雰囲気を作ってみました。
さて出来上がりを聞いてみましょう。
シンセベース
ベースは「ES M (Monophonic Synth)」を立ち上げてそのまま出る音を使いました。
「ES M」の音の存在感を増すために「Bass Amp Desighner」を差してみました。モデルは「Big Stack」です。
打ち込みはこのようになりました。
2拍目に打ち込まれている音符はブィーンと音が駆け上がっていると思いますが、こちらはオートメーションという機能を作っています。詳しくは骨組み外伝で解説させて頂きます。
さて出来上がりを聞いてみましょう。
シンセベル
シンセベルは「Alchemy」で音を探してみました。「Metallic Bell Atmosphere」という音色を使い、エフェクトはChorusのみを使いシンプルな音色にしました。
ADVANCEDというタブ(黄色枠)を押すとプリセットの中身を調整することが出来ます。
オシレーターはA〜Dの4基あり(緑色枠)ここでそれぞれの音量を調整しました。
打ち込みはこのようになりました。
コード進行のアルペジオになっています。2小節目はD7というコードなのですが、アルペジオの2音目がEbになっています。つまり、b9というテンションノートなんですが、非常におしゃれですね。
さて出来上がりを聞いてみましょう。
シンセパッド
こちらのシンセパッドの音色はほぼ聞こえなかったのですが、おそらくあるであろう、いやもしかしたらないかもしれないけど入れておこうというスタンスで入れてみました。と、いうのも本来はボーカルのコーラスが入っていてパッド的な役割があるため良いのですが、トラックのみだとちょっと物足りなく感じたのであえて入れてみました。「Retro Synth」で矩形波とノコギリ波(オクターブ上)で簡単に音を作ってみました。
打ち込みはこのようになりました。
コードが変わっていますが、同じ音をつなげてパッドらしくしてみました。
さて出来上がりを聞いてみましょう。
おまけ:Vocorder
おまけでコーラスのラインをボコーダーで作ってみました。原曲の雰囲気とはちょっと変わりますが、参考になると思います。
作り方が少し複雑ですが、覚えてしまえば簡単なのでぜひ使ってみてください。
①ボーカルを録音する
音程はなんでも大丈夫です。
歌が下手でちょっと恥ずかしいのですが、こんな感じで適当に歌います。歌詞が分かれば音程は関係ないのではっきりと歌うのがコツです。
先ほど録音したトラックのボリュームは最小値(-∞)にし、ソロボタンをControl+クリックで、セーフソロモードにしましょう。
②AUXトラックをつくる
作ったAUXトラックはボリュームも最小値(-∞)で大丈夫です。
このAUXトラックにBUSを設定して先ほど録音した声をセンドで送ります。
(センドの送り方は骨組み外伝2を参考にしてみてください)
このときにセンドの設定はプリフェーダーにしましょう。センドの音量の設定は0.0です。
③Vocorderを設定する
「EVOC 20 PS (Vocorder)」のプリセット「Electrified Vocorder」を使いました。こちらはお好みで色々試してみてください。
右上オレンジ枠でBUSを先ほど設定したBUSにします。
打ち込みはこのようになりました。
さて出来上がりを聞いてみましょう。
なかなか良い感じですね。今回はなるべく人間っぽく聞こえる方向性にしましたが、もっとロボ感を出すアレンジも面白いですよね。
全体
それではトラックを全体でならしてみましょう。
おまけといいつつボコーダーの存在感がかなり大きめになってしまいましたね。とはいえ、骨組みを考察することでコーラス以外のトラックのシンプルさが分かりますよね。でもシンプルだからこそJun.Kさんの様な伸びやかで美しいボーカルが映える楽曲になるのだと思います。
それではまた次回お会いしましょう〜!