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Padshopについて解説します!
たくさんのシンセがありプリセットも豊富な中でPadに特化した音源です。
基本的に付属の音源ですが2に進化したり、「Padshop Pro」という別売り音源があったりと気合の入れ方が伝わってきます!
では解説していきましょう!
グラニュラーシンセシス
この音源には前回ご紹介したスペクトラルオシレーターの機能に、さらにグレインオシレーターというものが搭載されています。
グラニュラーシンセシスとは波形から作るシンセとは違い、収録されている音をグレイン(細かく)に刻みランダムに並べ変えて音を出力する方法です。
そしてこのPadshopではピッチのある音を検出することはもちろん、ピッチのないドラムなど短い波形からもピッチを作成することが出来るスグレモノです。またランダムではなく任意の順序で再生を行う事もできるので自由度が高いと言えます。
収録されている音と言えばオーディオ波形っぽいですが、この音源ではプリセットを選ぶような感覚で選べるので、警戒する必要はありません。
つまみについて見ていきましょう。
図1 Speed
サンプル内で動くするグレインの位置の速度と方向を設定します。右に回せば回すほど早くなります。
ここ一つ注意点でありメリットと呼べる点が存在します。それは一番左は0ではなくマイナス200だということです。真ん中が0ですね。
これが左寄りになった場合はこのサンプルはリバースの効果を生みます。逆再生という奴ですね!ホラーっぽい音を作ったりする時に便利です。
図2 Number
グレインの数を指定します。わかりやすくいうと少ないとすっきりして、多いとわちゃわちゃとした感じになります。
図3 Duration
1 から 1000 の倍率でグレインの長さを延ばします。タイムストレッチの効果ですね!
図3 Duration Key Follow
発音するノートに応じてグレインのデュレーションがどのように変化するかを設定します。グレインが短いときのみの使用であまり使わないつまみですね。
図3 「Duration」の「Rnd」
ランダムにした時デュレーションの変化を決めます。
図3 DurationSpread
デュレーションを設定した倍率で変更します。Numberが2以上でないと使えない機能なのでご注意。
図4 Pitch Interval
ピッチを半音単位で2オクターブの間で決定。
図4 「Pitch Interval」の「Rnd」
ランダムピッチの範囲を決定します。半音だけでなくセント単位にも対応しています。
図4 「Pitch Interval」の「Sprd」
デチューン機能です。混ぜ合わせの為にはNumberが2以上である必要があります。
独立したエフェクター
今までご紹介したシンセはオシレーター1とオシレーター2を合わせた後にエフェクトをかけるものがほとんどでしたが、このシンセは各オシレーターに独立したエフェクトをかけることが出来ます。
エフェクターの種類は多くありませんがディレイとモジュレーションということで、やはりPadを作ることに力を注いだのかなと思います。
もしディストーションなどが欲しければインサートからかけましょう。
Cubaseの豆知識ですがインストゥルメントトラックには一見エフェクトがかけられない様に見えますが、ミックスコンソールの画面であればインサートが存在しているので F3キーを押してインサートしちゃいましょう。
どのつまみももう怖くない
さて今回でcubase付属音源についてはひとまず終わりを迎えました。
もしこの記事を最初に読んだ方がいるならば、是非他の記事も読んでいただきたいと思います。難しそうに見えるつまみのほとんどが、この記事を読んだ人ならば分かるはずです。
Padshopはもちろん、グラニュラーという新たな方向から切り込んだシンセではありますが、細かく使い込みまくるという目的でなければ、1項目で解説したところを除くとそのほとんどは基本的なシンセと変わりません。
求める音に近いプリセットを選び、恐れずにつまみをガシガシ動かして素敵な音を作りましょう!
まとめ
1. グラニュラーシンセシスの概要
2. 独立したエフェクト
3. たくさんあるつまみも一つづつ考えれば怖くない
といったこととなります。練習の参考になったら幸いです!
それでは次回のブログでお会いしましょう。ABCミュージックスクールDTM科講師の岡田誉也がお送りしました。
また次回お会いしましょう!