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dtmで楽曲解析&骨組み作り第8弾!
今回は広い世代に愛され続けるこの一曲「Original Love/接吻」にチャレンジしてみましょう。今回もコピーしたのはサビの4小節です!今回もLogic ProXに標準搭載されているシンセや音源、プリセットのみを使って骨組みを作ってみました。
隠しきれない大人の色気を演出しているサウンドの秘密にせまりたいと思います。それでは行ってみましょう!
使用楽器
まずは今回コピーする部分を聞いてみましょう。1:44から。サビが始まってからの4小節です。テンポは96です。
今回僕がピックアップしたのは、
ドラム
パーカッション
エレキベース
シンセパッド
エレキギター
ホーンセクション
それではまずはドラムから打ち込んでいきましょう!
ドラム
今回も「Producer Kits」を使ってみました。選んだプリセットは「Blue Bird+」というキットです。
打ち込みデータはこちらです。
この時のドラムの方がたまたまそう叩いたのか分かりませんが、1小節目だけスネアの音がそれぞれ違うように聞こえました。2拍目はSnare Sidestickで、4拍目はSnare Rimshot、2小節目以降はSnare Rimshot Edge。あとオシャレだなと思ったのが、ハイハットをオープンにするタイミングが奇数小節と偶数小節で違うんですよね。そこも注目して聞いてみてください。
そして全体的にスウィングしているのにお気づきでしょうか。今回は細かい16th Swingですね。クォンタイズは実は細かく設定する事が出来て、下の画像の通りタブを広げるとこんなに候補があるんです。
1/8と1/16でそれぞれAからFまでスウィングの深さを調節する事が出来ます。Aが浅くて、Fが深いほうです。今回は16のCでちょうど良い感じでした。ガチガチには合わせず、96%に留めておきました。
さて出来上がりを聞いてみましょう。
パーカッション
骨組みシリーズでは初登場のパーカッションですね。そしてもう一つ初登場なのが、Drummerトラックです。今回は手っ取り早く同じパターンをつくるためにDrummerの中のPercussionを使いました。
Drummerには様々なプレイヤーがいて、それぞれ8〜10個ほどプリセットがあり、自分の求めるパターンに近いモノを探してから少しずつ調整していくのが楽しい便利な機能です。今回はIsabelaさんにお任せしました。
今回はまず、Como Ayerというものを選んでみましたが、あまりに色んな楽器が多かったので下記画像の様にコンガだけにしました。
スウィングにしないとドラムと合わないので16thで60%まであげています。ただそれでもパターンが少し違ったので、DrummerリージョンをMIDIリージョンに変換して編集してみました。
編集した後のパターンはこのようになりました。
さて出来上がりを聞いてみましょう。
エレキベース
ベースは骨組みシリーズではおなじみの「EXS24」で「Fingerstyle Electric Bass」です。
こちらに「Bass Amp Designer」を差し込み、ビンテージ感溢れる「Big Stack」というプリセットを選んで音作りは終了です。
打ち込みデータはこちらです。
ただフレーズを打ち込むのではなく、ゴーストノートをしっかり聞き取りって打ち込むとグルーブ感が出ますね。もちろんクォンタイズは1/16 Swing Cです。緑色になった部分がゴーストノートです。
さて出来上がりを聞いてみましょう。
シンセパッド
シンセパッドと聞いただけで、またよく分からないものが出てきたぞと身構える方もいるかも知れませんが、ご安心ください、そんなに難しいものではありません。こちらはパッド(白玉和音)といわれる楽曲の背景を塗りつぶしてくれる存在です。パッドがないと多少スカスカに感じるので厚みのあるサウンドにしたい場合は、とても便利です。
音源はプリセットから「Analog Pad」を選んでみました。なかなか近い音色だと思います。
打ち込みデータはこうなりました。
今回はボイシングがクローズドボイシング(密集配置)になっていますが、オープンボイシング(開離配置)でさらに広がりのある響きにすることも多いです。オープンボイシングについてはまた詳しくどこかで説明したいと思っております。
さて出来上がりを聞いてみましょう。
エレキギター
ギターも骨組みシリーズではおなじみの「EXS24」で「Vintage Strat」です。
こちら耳コピが一番キツかったかもしれません。音源では右側からチャッチャッチャっと聞こえるんですが、ギターの和音って本当にどう弾いてるか分かりませんよね。。と、弱気になっててもしょうがないのでおそらくこう弾いているであろうとあたりを付けてうちこんでみました。データはこちらになります。
3小節目のメロディのハモリラインをトップノートでカッティングしてるのが最高にカッコ良いですね。
さて出来上がりを聞いてみましょう。
一見リズム合ってるのかな?と感じるかも知れませんが、こうして聞いてみるとちゃんとハマっているのが分かると思います。
ホーンセクション
骨組みシリーズ初登場、2つ目ですね。LogicにはStudio Stringsに並ぶ強力なツールとしてStdio Hornsというものがあります。今回はR&B Sectionを使用してみました。
Studio Hornはアーティクレーションを設定する事によって様々な奏法で演奏してくれるのでとても便利です。それでは設定方法を簡単に説明します。インスペクタのトラックの部分にアーティクレーションと書いてあるタブを開き、Studio Horns Sectionを選択します。
設定が完了すると、ピアノロール画面にアーティクレーションという箇所が増えます。ノートひとつひとつそれぞれにアーティクレーションを設定出来るのでとても表情豊かな演奏が可能になります。
打ち込みデータはこちらになります。
それぞれのアーティクレーションの設定はこのようになってます。
さて出来上がりを聞いてみましょう。
全体
それではトラックを全体でならしてみましょう。
こう聞くと、シンセパッドがとても効いているのが分かりますね。スウィング感も大切な要素ですね。ホーンセクションの4小節目が他の楽器と比べるとレイドバックしていたり、とても大人っぽい演出が気持ち良いです。