通常の弦(ノンコーティング) V.S. コーディング弦~どう選べばいいのか?~

今回のテーマは「通常の弦(ノンコーティング)」と「コーティング弦」について。
2000年代初頭からギター弦界の刺客として現れた「コーティング弦」。
従来の弦にポリマー素材(詳しくは各社メーカーにお問い合わせを…)の薄い膜を被せた弦が登場しました。
これらは剥き出しだった金属弦に要するに一枚膜を張っているので、指の脂や湿気など外的要因や錆に強く圧倒的に長寿というのが強みです!
しかし、その膜があるために通常の弦(ノンコーティング)とサウンドも少し違い、またチョーキングなど弦の柔軟性が問われる点にも違いがあります。
初〜中級者が悩むであろうどこかの時点で悩むであろう「どの弦を張ったらいいのか?」というご質問に対して、筆者なりのご案内と提案ができればと思います!
それでは早速行ってみましょう!
値段
まず「値段」。
ギター弦業界も各社多様なラインナップを展開している昨今、通常の弦とコーティング弦では値段にも傾向があります。
通常の弦…安め
コーティング弦…高め
※ただしコーティング弦寿命が長めなので、費用に関しては人それぞれ!
選択の幅
通常の弦を製造するメーカーは多くあり、また最近はコーティング弦を扱うメーカーも増えましたが(以前は1社のみ!)全メーカーがコーティング弦を扱っているわけではありません。
従って…
普通の弦…広い
コーティング弦…狭い
柔軟性(チョーキング等のしやすさ)
こちらもやはりコーティング弦は一枚膜を被っている分多少硬く、ギタリストの奥義と言ってもいい「チョーキング」がしづらく感じる人も多いようです。
通常の弦…柔らかい
コーティング弦…硬め
寿命
これは圧倒的にコーティング弦の方が有利だと思います!
何せ恐らくそれを目的に開発されたのでしょうから。
湿気や手脂等の外的要因をある程度遮断できるので錆には強いです!
通常の弦…短い
コーティング弦…長い
サウンド・ノイズ
サウンドについて
「コーティング弦は音がこもる/こもらない」論争がありますが、ここではそれについては割愛させて頂きます。
なぜならプレイヤー自身が、自身の耳で判断することが大事だと思うからです!
コーティング弦で名演を残しているロック(に限らず)ギタリストもたくさんいますし、これからもたくさん残していくでしょう!
通常の弦…⭕️
コーティング弦…⭕️
ノイズについて
少々専門的な話になりますが、コーティング弦は弦アースが取れないという特徴があります。
要するにコーティング弦を使うとノイズが乗りやすいかもしれない、という事です!
通常の弦…⭕️
コーティング弦…🔺
触り心地
サウンドとは関係ないのですが、しかしプレイヤーのストレスとプレイ/音が直結しているという意味では大いに大事にしたいところです!
実際筆者の周りでコーティング弦を使っているプレイヤーが口揃えて「触り心地がいい」と話しているのが印象に残ります!
通常の弦…ザラザラ
コーティング弦…ツルツル
まとめ

通常の弦はそれとしてコーティング弦の予備知識をご案内できたかと思います。
ギターを弾く、ということは“音を選びに行っている”と筆者は思いますが、それが弦自体のサウンド特性なのか、柔軟性や価格などからくる“精神的な音”なのか、考えてみるとご自身に合った弦選びができるかもしれません!
因みに筆者はコーティング弦が発売された当初、張り替えてる途中で弦が切れたのでそれ以来コーティング弦は一切使ってません
(笑)。
友人にも何人か同じことを言っていたのを聞いて単なる生産工程に原因があるのかロット的な問題だったのか…?
通常の弦のザラっとした感触がロックな音に感じるのも好きです!
以上の内容をまとめると…
1.値段
通常の弦…安め
コーティング弦…高め
2.選択の幅
通常の弦…広い
コーティング弦…狭い
3.柔軟性
通常の弦…柔らかい
コーティング弦…硬め
4.寿命
通常の弦…短い
コーティング弦…長い
5.サウンド・ノイズ
サウンド
通常の弦…⭕️
コーティング弦…⭕️
ノイズ
通常の弦…⭕️
コーティング弦…🔺
6.触り心地
通常の弦…ザラザラ
コーティング弦…ツルツル
ABCミュージックスクールギター科講師の星野尚紀がお送りしました。
また次回お会いしましょう!