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dtmで楽曲解析&骨組み作り第13弾!
今回はEDMなアップテンポがクールな「SEKAI NO OWARI/Dropout」にチャレンジしてみましょう。今回もコピーしたのはサビの4小節です!今回もLogic ProXに標準搭載されているシンセや音源、プリセットのみを使って骨組みを作ってみました。
音数は少なそうなのに重厚な音圧を感じさせるこの曲、どんな骨組みになっているのでしょうか。それでは行ってみましょう!
使用楽器
まずは今回コピーする部分を聞いてみましょう。1:17から。サビ(もしくはEDM用語で言うとドロップにあたる部分)が始まってからの4小節です。テンポは124です。
今回僕がピックアップしたのは、
ドラム
シンセベース
シンセパッド
ピアノ
リバースピアノ
シンセリード
それではまずはドラムから打ち込んでいきましょう!
ドラム
今回はサンプル系ドラムなので「Drum Machine Designer」を使っていきましょう!ライブラリから「After Paty」というプリセットを選んでみました。バスドラはドライな音色「Analog Circus」、そしてタンバリンを「Deep Tech」を使ってみました。
打ち込みはこのようになりました。
おそらく曲中ではハイハットだと思いますが、今回のタンバリンがイメージに合ったので採用してみました。拍の頭だけうっすらのクローズハイハットの音を足してアタック感を出してます。タンバリンのデータのベロシティですが、緑になっている部分はフィールを出すためにちょっと小さめにしつつ、それぞれの拍で違う値にしてみました。ランダマイズ機能等を使うのも便利で良いですね。
さて出来上がりを聞いてみましょう。
シンセベース
シンセベースの音色は今回は「Retro Synth」で簡単に作ってみました。
倍音が少ないが、アタック感はあり、リリース感は普通ですが細かい16分のフレーズもしっかり聴き取れる音色と感じたので、三角波(Triangle Pulse)を中心に作っていきました。フィルターもまったくかけずに元からある倍音をいかしてみました。インサートでコンプをかけてちょっとだけプリっとさせてます。
打ち込みはこのようになりました。
4拍目に細かく16分で刻んでいて次の1拍目に向かう推進力を感じさせてくれますね。
さて出来上がりを聞いてみましょう。
シンセパッド
さてシンセパッドなんですが、こちらほぼ聞こえませんがうっすらと聞こえたので入れてみました。今回も「Retro Synth」で作ってみました。
普通に聞いていたら分からないけど、ミュートすると絶対にさみしくなる音を作る!!ということを目標にノコギリ波で作ってみました。
ポイントはフィルターをLP18db Lushにして高音をバツっと切るのではなく緩やかにカットし、なじませるためにコーラスをある程度強めにかけてみたことです。他は特に手の込んだことはしてません。
打ち込みはこのようになりました。
音源の中で実際にどうなっているかは分かりませんでしたが、2小節目でシンセリードに合わせてトップノートは移動している他は特に難しいことはやっておりません。コードの3和音を弾いているだけです。打ち込んだ後にサイドチェーンというものをかけてブワブワさせてみました。
さて出来上がりを聞いてみましょう。
ピアノ
ピアノも絶対にピアノの音源を使っている!と確証はないのですが、おそらくパッド的に使われているであろうという推測から自分なりに音を作ってみました。楽曲のコピーをする上でそういった推測をすることがとても大切なポイントです!間違ってても良いですし、トライすることに意義があるんです(笑) まず「EXS24」で「Steinway Grand Piano2」を使いました。ピアノの音をそのまま使うとアタック感が強すぎたので、「EXS24」のフィルターのCutoffを絞って高音の部分を削ってみました。
打ち込みはこのようになりました。
コードを全音符で打ち込んで4分音符にカットしました。
エフェクターは合計4つかけてます!今回はエフェクトでかなり変わるので少しずつ変わっていくのを聞いていきましょう。
まずはノンエフェクト。
EQで高音と低音を極端に削ってラジオっぽくしました。
Stereo Deleyを直接かけました。左右で1/4と1/8で別々にして、Wetを多めにしてるのがポイントです。
Overdriveをかけました。Toneをかなり絞ってます。
Compressorでサイドチェーンをかけてます。何回も言いますが、サイドチェーンのやり方いつか詳しくやりましょう。これでブワブワします。
リバースピアノ
リバースピアノと書きましたが、ピアノの音を逆再生して効果音的に鳴らしたものを足してみました。やり方を簡単に解説していきます。音源は上のPianoと同じものを使い、Synth Padの打ち込みデータをコピーしてきます。そしてリージョンを選択し、Control+Clickもしくは二本指クリックで「バウンスして結合→所定の位置にバウンス」をクリック。
設定はこんな感じです。
そうして出来たオーディオリージョンをダブルクリックしてエディット画面を出します。エディット画面上部タブのファイルというところをクリック。すると灰色の画面が出てきます。
「機能→逆再生」をクリックすると、、
こうなります!!!
こちらにかなり深めのリバーブをかけてみました。
さて出来上がりを聞いてみましょう。
シンセリード
シンセリードは「Alchemy」という音源の「Anthemic Sync Lead」を使いました。
打ち込みはこのようになりました。
今回もエフェクトが複数かかっているので変異を聞いてみてください。まずはノンエフェクト。
派手に歪みをかけてみました。Driveを多めにかけたのでその分Outputは下げてます。
Tape Delayを8分音符で深めにかけてドリーミーにしてみました。
今回もCompressorでサイドチェーンをかけてブワブワです。
仕上げにStereo Spreadで高音部のステレオ感を広げてみました。
全体
それではトラックを全体でならしてみましょう。
すべてが混じると重厚感がすごいですね。今までの骨組みシリーズの中でそれぞれのトラックに確信を一番持てないまま作っていきましたが、どうにか仕上げられたのじゃないかなと思っております。でも何度も言いますが、正解にこだわるのではなく、実践することが一番大切なのです!
それではまた次回お会いしましょう〜!