[ドラムレッスン] スピッツのチェリー|フィルインを解説! 

目次

スピッツ「チェリー」 落ちサビ~エンディングドラムレッスン

与野裕史
こんにちは!ABCミュージックスクールドラム科講師の与野裕史です。今回はスピッツのチェリーという曲の落ちさびからエンディングにかけてのドラムについて解説して行きます!

チェリー

今回は皆さんご存じ、スピッツの「チェリー」という曲の落ちサビからエンディングにかけてのドラムフレーズを解説していきます。

柔らかい歌声や小気味良いギターのフレージングを支える、ハネを基調とした伸びやかでどっしりと安定感のあるリズム隊のセンスが光る楽曲です。

それでは解説していきます!

チェリー ドラムに挑戦!

[フルバージョン] https://youtu.be/08FI8bMwKWU

セクション1
ハネたビート~16分ウラに入るバス、スネアゴーストに慣れる~

スピッツ_チェリー-1 (1)

まずはAメロのビートを解説していきます。
一つ目のポイントは、2拍目ウラ(三拍目直前)に入るバスドラムのタイミングになります!
ハイハットの4打目と5打目の間に入ってくるのですが、ハネのフィーリングが掴めていない状態だとこのタイミングが安定しないので、まずはハイハットとハイハットの間にハネのタイミングでバスドラムを入れる練習を繰り返しましょう!

メトロノームアプリの種類によってはハネのウラの音もガイドで出してくれる機能が付いているので、積極的に活用して正しいハネの感覚を身に付けましょう!
ここまで出来るようになったら、次は元のビートの3拍目までを練習してみましょう。

次は、3拍目16分ウラに登場するスネアゴーストのタイミングを体得する為に、先ほどと同じ要領でハイハットとハイハットの間にスネアゴーストをハネのタイミングで入れる練習を繰り返しましょう。タイミングに気を取られ過ぎてゴーストの音が大きくなりすぎないように気を付けましょう!

ここまで出来たら元のビートに戻って、ハイハットで言うと6打目までを繋げて練習してみましょう。6打目にバスドラムも一緒に入っていますが初めのうちは難しいと思うので、まずはバスドラムを抜いた状態で練習してみてください。

ここまで出来れば、後はハイハット6打目にバスドラも一緒に入れてあげて、残りの1拍分も繋げて完成になります。
もし途中でつまずく部分があれば、無理に一小節分通そうとしないで、先ほど行ったように該当箇所だけ繰り返し練習しましょう。

セクション2
ハネの16分系一拍フィル

スピッツ_チェリー-1 (2)

「タッカドン」という音形の超頻出のフィルになります。
とてもシンプルなフィルなので、練習しなくてもフィーリングで出来てしまう人も多いと思うのですが、ハネていない状態(イーブンと言います)との違いをはっきり意識しながら叩けるようにしておきましょう!
16分系一拍フィルの代表格4つを、イーブンで叩く場合とハネで叩く場合で交互に練習するという方法を実演しますので、是非こちらもトライしてみてください!

セクション3
手足を織り交ぜたハネ系フィル

スピッツ_チェリー-1 (3)

次は大サビ前に出てくる、少し複雑になったハネのフィルをご紹介します。

3~4拍目がとても厄介なので、まずは三拍目のみを繰り返し練習しましょう。タムに移動する左手のタイミングが移動に気を取られておろそかになりがちですので、「チッタタンド」という音形をイメージしながら練習しましょう。

次は4拍目のみの練習になります。バスから始まって左手、右手と続くイレギュラーな手順となりますが、音形としてはセクション2で扱った「タッカドン」と全く同じですので、そのイメージを保ったまま叩けるようになるまで繰り返し練習してみてください!

ここまで出来たら3拍目と4拍目を繋げてみましょう。足がちょうど拍のアタマになっていることを意識出来るまで粘り強く練習しましょう。後は1~2拍目を繋げて完成になります。三拍目直前に入るスネアのゴーストでしっかり音量を抑えられるよう、スティックの振り幅にも気を付けて下さい!

セクション4
符点8分のバスドラムを含むリズムパターン

スピッツ_チェリー-1 (4)

次はサビのリズムパターンについて解説していきます。

ポイントは1拍目の符点8分で踏むバスドラ「ドーンッドタ」というフレーズになります。2拍目以降はシンプルなパターンですのでこの1拍目だけを繰り返し練習してみましょう。

符点8分もハネとイーブンの違いが掴みづらく、ついついイーブンのタイミングで踏んでしまいがちですので、セクション2でご紹介したエクササイズのように、イーブンとハネを切り替える練習をしましょう。

セクション5
ハネ系16分連打フィル

スピッツ_チェリー-1 (5)

大サビ2回し目に入る前に登場するこのフィルはセクション3とかなり似ていますが、ハネをキープしたままでの16分の連打がタム移動も交えて続くため、タイミングの取りづらいフレーズになっています。

ですので、まずはスネアだけでハネでの16分連打を繰り返して感覚を養うことから始めましょう。
次は実際のタム移動を入れての練習です。これも一拍目と二拍目を分けて練習すると良いですね。スネアからハイタムに移るときも、またハイタムからロータムに移るときも、さらに最後のフロアタムに移るのも全て左手リードになっていることを意識しながら叩くと覚えやすいです!

セクション6
休符を織り交ぜたハネ系16分フィル

スピッツ_チェリー-1 (6)

最後にご紹介するこのフィルも、ポイントとなる箇所をピックアップして繰り返し練習してみましょう。
まずは3拍目のバスを間に挟んだフレーズになります。

これも音形としてはセクション2でご紹介した「タッカドン」と同じですので、この音形のイメージをキープしながら「右手→足→両手でフラム」という手順で叩いてみましょう。フラムは慣れていないと左手と右手のタイミングが同じになってしまいがちですので、しっかり2音聴こえるように意識して下さい!

もう一つのポイントとなるのは、
二小節目のアタマから登場する、クラッシュとスネアによるシンコペーションフレーズになります。

特に2個目のクラッシュのタイミングがとても難しく、気を抜くとすぐにイーブンになってしまいます!

ですので、このフレーズもまずはスネアだけでイーブンとハネを交互に繰り返し練習してみましょう。手順は実際のフレーズでの手順を想定して「右、左、右、左、右、右」でいきましょう!
それでは実際のフレーズ通り、足も入れて練習してみましょう。イーブンになりがちな2個目のクラッシュに特に注意して根気強く繰り返してください!

最後に一小節目から繋げて完成になります。ボーカルのメロディを頭で流しながら叩けるくらいまで身体に染み込ませられるよう頑張って下さい!

まとめ

与野裕史
いかがでしたでしょうか?
なれないうちはハネのフィールを常に意識しながら一曲を叩ききるのはなかなか神経を使うハードなものに感じると思います。譜面上では同じでも、イーブンとハネのリズムのニュアンスは大きく変わってきますので、セクション2でご紹介したイーブンとハネを切り替える練習を積極的に取り入れて正確なハネのフィールを体得することから始めていきましょう!

以上、ABCドラム教室の与野がお送りしました。また次回!

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ABCMusicSchool代表。株式会社オン代表取締役。 年間100名以上のミュージシャン、受講生との出会いをとおし、音楽スクールのサービス向上に駆け回る日々。元ギタリスト、元バンドマンです!