変化記号ってなに? 特徴を覚えてピアノの練習に備えよう!4

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変化記号ってなに? 特徴を覚えてピアノの練習に備えよう! 第四弾

梶田講師
こんにちは!ABCミュージックスクールピアノ教室科講師の梶田です。

♯や♭のような記号を見たことはありませんか?
変化記号とはこちらの♯(シャープ)や♭(フラット)などのことです。
これらの記号が出てきたら黒い鍵盤を弾けばいい!!と思っていませんか?

確かに黒い鍵盤を弾けばいいことも多いですが、どんな意味があるのか、今回は「変化記号」について理解を深めてみましょう!

 

変化記号について

変化記号ってどんな記号か分かりますか?
代表的なものはこちらの3種類でしょうか。


この♯(シャープ)や♭(フラット)が出てきた時には、
「お隣の黒い鍵盤を弾く」
と考えていませんか?

これらの記号にはきちんと意味があるんですよ!

♯ (シャープ)は 半音高く
♭ (フラット)は 半音低く

です。

先ずは「半音」についてお話ししていきたいと思います。

 

半音について


こちらのような音階を半音階といいますが、見たり聞いたりしたことはないでしょうか?

半音は、白鍵・黒鍵含めてお隣の音のことです。


因みに、半音+半音は「全音」といいます。

 

♯ (シャープ)

「半音高く」ということは、


ということになります。

「ミ」や「シ」に♯(シャープ)が付くと隣に白鍵しかないので、黒鍵ではなくそれぞれ半音上の「ファ」の位置や「ド」の位置を弾くことになります。
黒い鍵盤を弾けば必ずしも♯(シャープ)になる、ということではないことがお分かりいただけたでしょうか?

 

♭ (フラット)

「半音低く」ということは、


ということになります。

お察しの通り、「ファ」と「ド」の♭(フラット)は要確認ですね。
♯(シャープ)の所で理解されていれば、恐らく簡単に分かったのではないでしょうか?

「ミ」と「シ」の♯(シャープ)や「ファ」と「ド」の♭(フラット)は頻繁に出てはきませんが、覚えておいて損はないと思いますよ!

 

♮ (ナチュラル)

こちらそのままの意味ですね。
「自然に」ということで、♯(シャープ)や♭(フラット)のついた音を「元の高さに戻す」ということです。


赤〇は♯(シャープ)がついているので「ファの♯」を、青〇はナチュラルがついているので「ファ」を弾くということになります。

 

ダブルシャープとダブルフラット


これらの記号、見たことはありますでしょうか?
時たま出てくることがある変化記号です。

読んでお分かりの通り、

ダブルシャープは ♯+♯ (半音+半音(全音分)高く)
ダブルフラットは ♭+♭ (半音+半音(全音分)低く)

ということです。

例えば

でしたら、
どちらもピンクの鍵盤を弾けばいいということになります。

 

楽譜上で見てみよう

調号による♯と♭


紫で囲った♯ (シャープ)の様に、楽譜の一番はじめの拍子記号より前についている♯(シャープ)と♭(フラット)は、「調号」と呼ばれています。

調号とは今回は少々難しいお話しになるので省きますが、
〇調 (ト長調、ヘ長調、イ短調…。英語では〇メジャーなのか〇マイナーなのか) であるかによって、♯(シャープ)や♭(フラット)がつく音名が決まるのです。(つかない調もありますが…)

 例えば…
 ト長調(Gメジャー)であれば「ファ」に「♯(シャープ)」
 変ロ長調であれば(Bメジャー)であれば「シ」と「ミ」に「♭(フラット)」

 
調によって曲中該当の全ての音名に変化記号を付けるのは大変な上に、楽譜も見づらくなってしまいますよね。

こちらであれば、♮(ナチュラル)等の変化記号がついていない限りは、どこであっても「ファ」は「♯(シャープ)」

こちらは何もついてなければどこであっても「シ」と「ミ」は「♭(フラット)」

ということになります。

 
調号による♯(シャープ)や♭(フラット)は楽譜上最初に宣言してしまって、
途中で変更が無い限り、指定された音名全てに♯(シャープ)や♭(フラット)をつけましょうね、
というお約束になっています。

もちろんはじめに指定された高さよりも1オクターブ高くても低くてもどこであっても、指定された音名であれば♯(シャープ)や♭(フラット)を付けることになります。

前回お話しました拍子記号は特別なことが無い限り一番はじめにしか書かれていませんが、調号による♯(シャープ)と♭(フラット)は各段のはじめの小節に必ず書かれていますので、違いを確認してみてくださいね!

調についてはまたの機会にお話ししたいと思います!

 

臨時記号としての変化記号


調号以外の音で、曲の途中に♯(シャープ)や♭(フラット)や♮(ナチュラル)を臨時に用いる時には「臨時記号」と呼ばれます。

よく間違えやすいのが臨時記号の場所です。
臨時記号はつけたい音符の左側についています。どの音についているのかもきちんと決まっていますよ!


この様にちょうど音符の「●」の位置に合わせて書かれることになっていますので、よくよく見ててみればどこに何をつければいいのか分かりますよね?


この和音であれば「ミ」は「♭(フラット)」、「ファ」は「♯(シャープ)」ですね!

 

臨時記号はどこまで有効か


こちらの楽譜上で、ファの♯(シャープ)はどこにつければいいか分かりますでしょうか?

 
 

ピンクの〇は♯(シャープ)をつける、水色の〇は♯(シャープ)をつけない音です。

小節内で臨時記号のついた音符より
右側は臨時記号が有効左側は臨時記号が無効
です。
ただし同じ高さの音のみ有効です。更に小節線を越えたら無効になります。

 

親切な楽譜にはこうやって分かりやすいよう臨時記号のついた次の小節に、臨時記号がつく前の♯(シャープ)や♭(フラット)や♮(ナチュラル)を書いてくれることもあります。これは楽譜の間違いなのではなく「親切」です!

間違えやすい臨時記号は書いたり、マークをつけるのもいいかもしれませんよ。私も何回練習しても間違えたり覚えられなかったりする箇所には、必ず何かしらのマークを書くようにしています!

 

まとめ

梶田講師
今回は変化記号を説明しましたが、理解は深まりましたでしょうか?
何となく読んでしまっている♯(シャープ)や♭(フラット)もこれでバッチリ!と思ってくださると嬉しい限りです!!

是非お手持ちの楽譜を見て確認してみてくださいね!新たな発見があるかもしれませんよ☆

それではまた次回お会いしましょう!!

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