ピアノの楽譜を読もう!7 ~コード – 基本編

目次

ピアノの楽譜を読もう!第7弾 ~コード 基本編

小倉講師
楽譜の読み方について解説します!

こんにちは!ABCミュージックスクールピアノ科講師の小倉里恵です。
さて、今回から数回に分けて楽譜の読み方の中で、コードについてお話していきますよー!
クラシック漬けの毎日からポップスの世界に漕ぎ出した時、最初につまづいたのがこれ…。コードの読み方でした!今思うと鳥肌立つくらい訳のわかってなかった私がご説明するので、コードが苦手な皆さんも絶対に大丈夫!!

和音をとってもわかりやすく、記号に書き表したものがコード!楽しく習得して、コードと仲良くなりましょう!

 

コードとは

さてそもそも、コードとは何でしょう?

コードとは、ずばり和音のことです。

同時に鳴らす音が2音以上あれば、基本和音と言えるのですが、ここでは3和音(英語でトライアドと言います!)のコードネーム、4和音のコードネームをご説明していきますね!

 

メジャーコード

さて、その中でも1番目にすることの多い、メジャーコードと呼ばれるものからご説明しますね。

メジャー、とは以前から何度かお話しているように、長調のことです。では、ハ長調、ここではCメジャーのスケールを思い出しましょう。

 
まずは、このCメジャーの基本となる音、Cから始まるトライアドを作りましょう!
単純にCの音からスケールの順番に、音符を1つおきに飛ばして3つ、3番目、5番目の音、と言う風に音を選び、縦に積み重ねてみましょう。


C⇨E⇨G という和音ができますね。1番目の音をルートと呼び、ルートと3音、5音で構成されています!
これをCメジャートライアド(3和音)と正式には言いますが、コードとして書く時は、「C」と表記し、読み方はシー、と普通にアルファベット読みで大丈夫!

 
メジャースケールの全調、12調のルート全てでこれを試すと、こちらの12個が出来上がります!



 

マイナーコード

それでは、次にマイナーコードについてお話します。マイナーは、短調のことでしたよね!

それではCマイナースケールを思い出してください。


これをメジャーコードと同じく、音符を1つおきに飛ばして3つ、ルート、3音、5音と重ねてみましょう。

今度は、マイナースケールなので調号が3つ付きますね。と言うことはシ、ミ、ラに♭が必ず付くことになります。すると、マイナーキーの場合は出来上がる和音が C⇨E♭⇨G となりますね!

メジャーと比べて、3音目が半音低くなっているのがわかりますか??この和音をCマイナートライアド、略してCマイナーと呼び、「Cm」と書きます!!
絶対に、小文字の!小文字のm!!!ですよーー!大事なことなので2回言いましたっ!!

さて、これをメジャーコードと同じくマイナースケールの全調、12調のルート全てでこれを試してみると、このようになります。



3音が半音低くなると、メジャーと比べて暗い響きがします。なので、明るい響き、暗い響き、で区別する人も多いですよ!たくさん数があるように見えますが、全てを最初から覚えなくても大丈夫!!

コードで書かれている音符をルートとしたスケールを下から引っ張り出して、3音、5音と数えて重ねれば良いだけなので、慣れるまではこれで探してコード弾きトライです!!

 

3和音のメジャーダイアトニックコード

それでは、Cメジャースケールに戻ります!
今度はルートだけでなく、スケールの音全てに、1つおきに飛ばした音を3音、5音と積み上げていきます。


全てスケール上の音だけでできているこのコードを、ダイアトニックコードと言います。
Cメジャースケールは長調で明るい調ですが、ダイアトニックコードの中でDm、Em、Amと、2、3、6番目はマイナーコードになるのが特徴です。

 

4和音のメジャーダイアトニックコードと7th

基本のトライアドを覚えましたが、3和音のみで構成された音楽は、綺麗でスッキリした音楽なことが多いのです!
ですが、時折単調でわかりやすすぎて、つまらないと感じてしまうことも。

そこで、もう少しおしゃれな音楽にワンランクアップ!!…と言う時に、ルート、3音、5音に加えて第7音も加えた和音を、7thコード (セブンスコード)と言いますよー!

 
それでは、先程作ったダイアトニックコードに、7番目の音も加えて4声の和音にしてみましょう!

あ!!ちなみに7番目のBm7(♭5)は、ダイアトニックコードにおいてあまり大きな役割のある和音ではないのでここでは詳しく説明しませんが、(♭5)は5番目の音を♭するよ!ということをわかりやすく記号にしたものなんです。なので現段階ではあまり気にせず、びっくりなさらず!!(^^)

そしてそして、来ましたー!∑(゚Д゚)
ここに突然現れた大文字のM!!!小文字と大文字、両方のエムーーー!

大文字のMはメジャーと読み、7の音の区別のためだけに書かれます。
小文字のmのマイナーは3音をに♭する、というものであり、大文字Mとはまるで意味が違うのでめっっっっちゃ注意ですっ!

じゃあ、7とだけ書かれたコードと、M7と書かれたコード、 7thの違いについて、私流ですが、ものっすごく簡単にご説明しちゃいます。(理論の説明はまた次回以降に!)

7は、ルートの1オクターブ上から全音下の音、M7は、ルートの1オクターブ上から半音下の音、ですっ!!(1オクターブ上から数えるのは、基本形においてのみ)

もうね、理屈を考えると最初、めっっちゃ混乱するんですー!なぜならクラシック和声で習うセブンスと、微妙ーーーに違うからっ!!なので、まずはコードはめっちゃ単純化された記号である!!!と言うのを必ず頭に置いて、単純に半音か全音か、で区別した方が断然早い!!

メジャーのダイアトニックコードがまずマスターできれば、その調の基本的なコードは押さえられたと思って大丈夫です。
なので、ぜひ色々な調でダイアトニックコードを弾いてみて、響きを耳で覚えてしまいましょう!

 

まとめ

小倉講師
今回のブログをまとめると、

1. ルートからスケール上の3音、5音をピックアップして、縦に並べたものをメジャーコードと言う!
 
2. メジャーコードの3音が、半音低くなるとマイナーコードに!
 
3. メジャーダイアトニックコードを覚えてみましょう。
 
4. 7は全音、メジャー 7は半音ーー!
 
5. 小文字のmはマイナーのm、大文字のMはメジャー 7のM!!

コードについては何回かに分けて更新していくので、まずは今日の記事の内容をふんわりとでも把握してもらえると、次からの話がスムーズかなと思います!
全部は理解できなくても、そのあとの話で突然ストン!と腑に落ちながらコードって覚えていくものだから、心配しないでくださいな(^^)

それでは次回のブログでお会いしましょう!
ABCミュージックスクールピアノ科講師の小倉里恵がお送りしました。

コメントを残す