目次
速度記号ってなに?②「速く」 特徴を覚えてピアノの練習に備えよう!第11弾
速くする
「アッチェレランド」と読みます。省略形で「accel.」とかかれていることが多いかと思います。
「accelerando」は、
速める、スピードを上げる、という意味の「accelerare」
現在進行形を表す「-ando」
で、「だんだん速く」となります。
前半に英語でもおなじみの「accel」がありますので、何となく意味が分かる方が多いのではないでしょうか?
だんだん速く&強く
「速く」編も速度と強弱が一緒になった記号があります。こちらも出てくる頻度がそんなに多くはありませんが、見ていきましょう!
「ストリンジェンド」と読みます。
「stringendo」は、
絞めつける、絞める、という意味の「stringere」
現在進行形を表す「-endo」
で「だんだん締めつけて」といった意味になると思います。
ぎゅっと締め付けられるように「だんだん速く強く」していくといいと思います。
因みに前回に紹介した「allargando」はズボンを「ゆるめる」感じ、こちらの「stringendo」はズボンを「きつくする」感じです!
楽譜で見てみよう!
楽譜上でどのように書かれているかみてみましょう!
「accelerando」で譜例を探していたのですが、なかなかいい譜例がありませんでしたので、今回は「速く&強く」の「stringendo」を見ていきたいと思います。
【ドビュッシー:アラベスク 第1番】
「stringendo」と書かれているところを見ていきましょう。
「stringendo」自体も「だんだん速く・強く」なのですが、更に「sempre cresc. (常にだんだん強く)」も書かれていますので、「crescendo」することも重要な場所です。
2.5小節にわたって点線が書かれていますので、「rit.」の前まで「だんだん速くしながら強く」していきましょう!
更に「stringendo」には「絞めつける」という意味もありますので、速度も音量も「ギュッと絞めつけられる」感じに弾くといいと思います!!
音源を3つ用意しましたので、聞いてみてください。
音源①
音源②
音源③
音源①は少々速すぎる感じです。また音源②はそこまで速くしていませんが、早めに速くしすぎて後半の効果が薄くなっているように感じます。
この中では音源③が一番丁度良く「速く・強く」ができているかな、と思います。この曲の場合はそんなに「速く」しなくても、少しテンポが「締まる」感じがでればそれでいいのではないでしょうか。
速度や強弱に関しては好みの問題もありますので、是非ご自身で実際に弾いて、丁度良い「速度」と「強弱」を見つけてみてください!
まとめ
前回の記事でもお話ししましたが、速度を変化させるときには「加減」が肝心です。ただ「遅く / 速く」すればいいわけではありません!
確実な正解はありませんので、色んな人の演奏を聞いたり、ご自身で色々と試したりすることが大事かと思います。とんでもない解釈になってしまってはいけないかとは思いますが、色々と挑戦することはとっても良いことだと思いますよ!!
それではまた次回お会いしましょう!
前回速度が「遅く」変化する速度記号についてお話ししましたが、今回は逆に曲中で速度を「速く」させる記号についてお話ししたいと思います。
「遅く」する記号よりも楽譜上出てくる頻度は高くはないのですが、折角「遅く」を書かせていただきましたので、セットで「速く」も解説していきます!
(前回がどんなお話しだったか思い出したい方はコチラから!)
今回も曲中で速度を変化させる速度記号がテーマです。どの様に弾くと効果的かも含めてお話ししますので、楽譜の理解をさらに深めてみましょう!