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スネア、タムの表面に貼ってある「ヘッド」
今となってはプラスチックが当たり前ですが、ドラムの歴史を辿ると、動物の革を用いた「本革ヘッド」が起源とされています!
そこで今回は「本革ヘッド」の解説、また今でも現役で使われているのかを紹介していきます!
新しいスネアヘッドを探している方は是非、今後のサウンドの参考にしてみてください♪
①本革ヘッドとは??
本革ヘッドとは名の通り動物の革を素材としたヘッドになります。
素材となる動物は子牛(calf)、又はヤギ(Goat)が一般的で、スネア以外ではコンサート用のバスドラム、タンバリンなどに多く使われています!
その昔、太鼓が普及し始めた当時はプラスチックの加工技術が進展しておらず、本革ヘッドが主流でした。
しかし、産業の発達によりプラスチックヘッドが大量に生産、価格も安く手に入れやすくなったことから、革ヘッドの使用率は徐々に減っていきました。今では本革ヘッドをモチーフにしたプラスチックヘッドが販売されるなど、本革のサウンドを手軽に体験出来ます。
②本革は良い音なの?
本革ヘッドのサウンドは、繊細でパリッとした音が特徴です。
革の種類によって厚さも選べますが、基本的に薄く作られているため、スナッピーも素早く反応してくれます!
余分な音を鳴らさず、サスティーン(音の伸び)も綺麗に出てくれるので、オーケストラ用のスネアとは相性抜群!
子牛(calf)とヤギ(Goat)の2種類を比較すると、子牛(calf)は明快なサウンドなのに対し、ヤギ(Goat)は少し落ち着いたサウンドになります。
本革ヘッドはチューニングによって音がガラリと変わる為、ジャズや管楽器でのアンサンブルなどで使用されることが多いです。
③プラスチックヘッドとの比較
音の深み、スナッピーの反応の良さは抜群な本革ヘッドですが、プラスチックヘッドと比較すると耐久性はやや劣ります、、(T_T)
非常に繊細で薄い素材な為、ロックやメタルのようにバシバシ叩くドラマーが使う場合は力加減に要注意です!
また、天然素材である故に気温や湿度にも左右されやすく、湿気の多い室内や、外で演奏する場合はチューニングが上手くいかない場合もあります。
プラスチックヘッドであれば天候を気にせずに持ち運び出来ますが、本革ヘッドのスネアは少しチューニングボルトを緩めて、除湿剤と一緒に保管したりと、ヘッドの寿命を気にしながら使ってあげることが大切です。
④スネアへ張ってみよう!
本革ヘッドをスネアに張る際は色々と準備が必要になります!
本革ヘッドは乾燥させることでパリッと硬くなる為、スネアにぴったりフィットさせるには、一旦水に浸して滑らかにしなくてはなりません。
ヘッドを水につけて取り出した後は「タッキング」という作業に移ります。
「タッキング」とは本革専用のフープに、ヘッド本体を巻いて装着する作業のことです!
フープへ均等に巻いた後、充分に乾燥させることで本革ヘッドは完成します。
乾燥してしまえば革は伸びにくくなる為、チューニングも整いやすく、半永久的に張り替えることなく使い続けることが出来ます!
このタッキングという作業を、オランダにある本革ヘッドの製造メーカー「Litik」が動画で分かりやすく解説していますので、是非ご覧ください♪
https://youtu.be/n47nfe3VB3A
まとめ
プラスチックと比べ、手間やお金などコストはかかりますが、一度張れば半永久的に使える代物でもあります✨
普段プラスチックヘッドしか使わない方も、是非一度鳴らしてほしいです!