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現役プロドラマーが使用機材を自分でレポート!
今回はドラム科講師陣の機材紹介シリーズということで、早速書いていきたいと思います。今回僕が紹介するのは「スネアドラム」です!実はわたくし、かなり珍しいスネアを持っています。
ドラマーにはヴィンテージに目がない方もいらっしゃいますし、ほとんどのドラマーが一人一つは「これがメインウェポンです」というアイテムを持っているのではないかなと思います。
それでは早速ご紹介致します!
LUDWIG(ラディック)1971年 ACROLITE 14×6.5
僕のイチオシのスネアがこちらでございます!1971年物。
「あら、古いのねぇ。」と思われるかもしれませんが、これはとても貴重なスネアなんです。僕の○歳も年上のお兄様♡(誤解しないでくださいね)
ラディックはシカゴ生まれのドラムメーカーで、その歴史は100年以上!
Beatlesのリンゴ・スターやMr.Childrenの鈴木英哉さんなど有名な方が契約しています。
スネアの特徴
テンションボルトは10テンションで、コレクターの間では幻と呼ばれることもあり、アメリカのコレクターでは「Monday Drum」と呼ばれております。
これは(次のかっこは洋画の吹き替えみたく読んでください)「休日に飲んで二日酔いのまま出勤した従業員が月曜日に間違って作ったんだろう、あははは!」というジョークなんですが、それだけ希少価値の高い物ということですね。
そんなMonday Drumはほとんどが5インチという深さなんですが、僕のは6.5インチ、究極レア!
SSSSSレア!
ということになります。
シェル内部にもしっかり[MAR 1 1971]とデートスタンプがありますね。
相当課金して手に入れましたよ!(携帯でゲームやる人はわかる)買うときに聞いた情報ですと世界で100台しかないらしいです。
スネア購入までの経緯
何か深銅でいいスネアないかなーと思ってネットサーフィンしていたところ、偶然このラディックのスネアを見つけたので即お店に電話。
ヴィンテージですのでこれを逃すと手に入らない可能性もあるので即行動です。
しっかり叩たせていただきます。
タンタン、タタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタ
叩きまくりまして
興奮MAXです。
。。。。
だがしかし!
念のため他のスネアも叩かせてもらいます。これ重要。
これで本当に今欲しい音かどうかを確認するという感じです。高い買い物なので良いものなのは分かるけど、それが自分に合っているかどうか、一旦クールダウンする必要があります。
そして、
無事購入に至ります。
スネアの一部をパーツ変更
少し残念なことに付いている物全てが当時の物ではなく、どうしても仕方なく変えなければいけなかった部分もあります。
まずはヘッド。これは相当現場で使ったので痛みました。
次にフープ。はじめに付いていたのは当時のなんですが、買った時からかなり歪みがあり、チューニングが定まらないのと、頑張っても2時間ライブやってたら途中でチューニングが変わってしまうんです。スナッピーは最初から当時の物ではありませんでした。
スネアの出音が素晴らしい!
が!!やはりこのサウンド。素晴らしい!
音が締まっていて、良く飛びます。ライブハウスのPAさんから「マイク立てなくてもいいんじゃないか」と言われるくらいです。深胴ならではの重心が低い音はそのままに明るいラディックならではというところもしっかり生きている。
向いているジャンル
楽器には向き不向きがあるのですが、かなり広い範囲をカバーできる楽器ではないかなと思います。
僕はポップ、ロック、ジャズ、フュージョンでメインにしています。
内蔵ミュートで即座に響きを調整できるのもライブでは重宝しますよ。
まとめ
量産されているスネアも素晴らしい物はたくさんあります。
ですが、このヴィンテージというのはその年代の音楽シーンを作ったまさにそのものなんです。往年の名曲、スーパードラマーの音を生で出せる一品。希少価値が高く、それ相応の値段もしますが、是非叩いてみて欲しいです!
以上!ドラム科の吉田貴博がお送りしました!!