エフェクター講習会 第1弾 ~モジュレーション系~
今回の記事のお題は「エフェクター講習会 ~モジュレーション系~」。
昨今のメインストリーム音楽は勿論のこと、これを読んでらっしゃる読者の青春時代の音楽（クラシック音楽以外）はほぼどこかにギターの音が入っている、といっても過言ではないでしょう。
中でもエレキギターは誕生以来技術の発展や開発者/プレイヤーの“新しい音の模索”を経て、実に多様な音が出せるようになりました。
曲の冒頭のイントロに、なんだか“揺れる”ギターの音が入っていたり、ギターソロ全体が“深海にいるような音”に聴こえたりと、
それら“揺れる”エフェクトこそが今回の題である「モジュレーション系」エフェクトになります！
今回の記事では揺れの種類それぞれの特徴、そして一般的に使うエフェクト名をまとめたいと思います！
ギターを始めたばかりの皆さん！久しぶりにギターを手に取ったそこのあなた！今一度知識を整理して、教科書的に呼んで頂けたらと思います！
それでは早速行ってみましょう！
コーラス
まずは「コーラス」。
弾いた音の後ろに、わずかに遅れた同じ音をミックスすることでかかるエフェクトです。
聴いた印象としては、コーラスのかかってない素朴な音に対して、どこか“奥ゆかしく”、“綺麗”な音に筆者は感じます。
ポップスやロックではクリーンのアルペジオに掛けられることがとても多いです！
エフェクトのかかり具合を深めにすると“深海にいるような音”になります！
その妖艶な音、使い方をマスターしてリスナーの耳を惚れ惚れさせちゃいましょう！
フェイザー
次は「フェイザー」。
音の特徴を言葉で表すと「シュワシュワ」とうねる音。
軽快なカッティングにかけて勢いをつける場合もあれば、ゆっくりしたアルペジオに掛けて、どこか“夢見心地”なサウンドに使われることもあります。
「コーラス」と同様、深くかければ「深海サウンド」になりますが、「フェイザー」の方がよりうねりを感じると筆者は思います！
また、ディストーションサウンドにかけてもかっこいいサウンドになります！刻みよりもパワーコード一発等、音価の長いフレーズの方がよりはっきりとうねりを感じることができると思います！
曲やセクションの差別化、また自身のギターサウンドのマンネリを抜け出したい時に導入してみると良いかもしれませんね！
フランジャー
3つめは「フランジャー」。
先述の「フェイザー」と似たような、うねるサウンドなのですが、こっちは飛行機のジェット音のような“ジェットサウンド”を作る上で欠かせないエフェクトです！
言葉で表すと「ゴー」とか設定次第ではもっと激しくうねるような「グワングワン」な音も作れます！
エフェクト自体が強烈且つ“綺麗”な効果ではないため（誤解の無いよう(笑)）、どちらかというとダークな曲調を連想させると筆者は思います！
トレモロ
最後は「トレモロ」。
ギター用語で「トレモロ」というと、ギター本体についている「トレモロアーム」を思い浮かべる方もいらっしゃると思いますが、エフェクトで言う「トレモロ」と決定的に違う点が一つあります。
それは、
「トレモロアーム」は音程を変化させる
「トレモロエフェクト」は音量を変化させる
という点です！
音量を周期的に上下させるので一瞬途切れているような断続的な音が特徴です。ゆるくかけて浮遊感を出したり、周期を短くして“マシンガン”のような音も再現できます。
Boulevard of Broken Dreams/Green Dayの冒頭イントロの「タッタッタッタ…」という音なんてその最たる例ですね！
こちらも「フェイザー」同様音価の長いギターフレーズの方が合うと思います！
まとめ
音楽を聴いているとたまに聴こえる“揺れる”ギター音には多くの場合、以上の4つのエフェクトが使われているのがほとんどです！
最近では一般的なものから、非常にマニアックな、強烈なエフェクトがかかるモデルも市場で見かけるので、ご自身のギターサウンドに新しい風を吹かせる意味も含めて模索/研究を重ねてみてはいかがでしょうか!?
以上の内容をまとめると…
1. コーラス “奥ゆかしく”、“綺麗”なエフェクト！
2. フェイザー まさに“揺れる”、“うねる”エフェクト！
3. フランジャー “ジェットサウンド”と言ったらこのエフェクト！
4. トレモロ 「タッタッタッタ…」と途切れるエフェクト！
ABCミュージックスクールギター科講師の星野尚紀がお送りしました。
また次回お会いしましょう！
