ベーシストの憧れ!スラップ奏法について!

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ベーシストだって目立ちたい!スラップ奏法!

佐々木恵太郎
みなさんこんにちは!ABCミュージックスクール、ベース科講師の佐々木恵太郎です!
今回はベースの奏法の中でも花形!スラップ奏法についてご紹介しようと思います。

スラップとは?

スラップ奏法とは、右手の親指を振り下ろすように叩いたり、右手人差し指で弦を引っ張って、パーカッシヴなサウンドを奏でる奏法です。
指引き、ピック弾きなどに比べて派手なサウンドのため、ベースのプレイスタイルの中でも割と花形な位置付けになっています。

歴史

スラップ奏法の起源については、現在でもバリバリ現役のファンクベーシスト、ラリー・グラハムが開発したと言われています。
元々ピアニストの母を持つラリーは、母のバンドでベースを演奏しており、そのバンドのドラマーが脱退した際、どうにかベースでドラムのパートを補うパーカッシヴなサウンドを出せるか試行錯誤した結果、親指で叩き(サムピング)、人差し指で引っ張る(プリング)という画期的な奏法を生み出しました。
後に伝説のファンクバンド、Sly&The Family Stoneに参加したラリーは、バンド内でスラップ奏法を全面に押し出していくことによって、世界中に広まっていったとされています。

その後、ジャズ、フュージョンなどのジャンルでテクニカルなフレージングが多用されるようになり、80年代に入るとミクスチャーロックの登場とともにスラップを多用するロックベーシストも増えました。

日本でのスラップの歴史

日本にスラップ奏法が伝わって来た流れとしては諸説あります。60年代、70年代当時、海外の音源は入ってきても映像や写真はなかなか海の向こうから伝わって来ませんでした。そんな中で来日したブラザーズ・ジョンソンのベーシスト、ルイスジョンソンが日本人の前でスラップ奏法を生で演奏したことによって多くの日本人に伝わったのではないかと言われています。

「チョッパー」と言う別名も一般的ですが、これは日本固有の名称で、ベーシストの後藤次利さんの参加したティン・パン・アレーの「チョッパーズ・ブギ」と言う曲でスラップ奏法を弾いたことから広まったとされています。
また、ドリフターズのいかりや長介さんが日本で最初に演奏して、そのお名前からついたと言う説も広まっていますが、これは全くのデマです(笑)

スラップといえばこの人!〜スラップ偉人伝〜

それでは、スラップ奏法と言えばこの人達!僕が思いつく、有名なスラップベーシストをいくつかご紹介したいと思います!

ラリー・グラハム
先ほども述べましたが、スラップの開祖といえばこの人です。
開祖であるにもかかわらず、そのテクニック、サウンドはとても完成されています。
Sly&The Family Stone脱退後に結成されたGraham Central Stationの「Pow」は、これまでどれだけのベーシストがコピーしたかと言うほどの、スラップ奏法の「バイブル」となっています。

ルイス・ジョンソン
ラリーグラハムと並んでスラップの黎明期を牽引した人物といえばこの人です。自身のブラザーズ・ジョンソンでの活動の他、クインシー・ジョーンズ関係のセッションに多く参加し、あのマイケルジャクソンの音源にも多く参加しています。また、「We are the world」でのプレイも有名ですね(スラップしてないですが笑)
豪快に親指でぶっ叩く事から「サンダー・サム(雷の親指)」の愛称もついています。
SNSでもよくスラップしている動画が回っているので、一度は見たことある方が多いのでは?

マーカス・ミラー
ベースだけでなく、音楽プロデューサーとしても活躍するマーカスですが、ジャズ、フュージョン系でとても繊細なスラップのフレーズが多いです。スラップでメインのリードを取ることもあり、ベースの可能性を一気にあげた一人と言えるでしょう。またプレイだけでなく70年代のジャズべにアクティブ回路と言う今では王道のスタイルを作った第一人者としてもその功績は大きいです。

マーク・キング
イギリスのフュージョン・ポップ・ファンクバンド、Level42のベーシスト兼ボーカリスト。
とにかく的確で速い!右手と左手のミュートのコンビネーションにより、とても複雑に聞こえるテクニカルなスラップを繰り出します。しかもそれを弾きながら歌まで歌っちゃうというえげつなさ!(歌もうまい)
ベースだけでなく曲全体で聴いても、イギリスらしいクールでかっこいい曲が素晴らしいです。

フリー
みんな大好きレッド・ホット・チリ・ペッパーズのベーシスト!
80年代後期のミクスチャームーブメントの中、ミクスチャー系のロックスラップを世界中に広めたのもこの人です!
豪快に曲の流れを持って行ってしまう強力なオクターブスラップは彼にしか出せませんね!
マキシマムザホルモンの上ちゃん、RIZEのkenkenもフリーからの影響が大きいと思います。

レス・クレイプール
PRIMUSのベーシスト兼ボーカリスト。ベーシストはよく「変態だ」との肩書きがつくことが多いですが(笑)、その称号はこの人が一番ふさわしいかもしれません。フレットレスベースから繰り出される奇怪なスラップフレーズがPRIMUSの怪しい曲調をさらに際立たせ、一種の恐怖感も感じます。

まとめ

以上、スラップについてざっくり説明してみました!
ただ単にスラップと言っても今現在はかなり多様化して、色々な「技」も増えています。
やっぱりどうせならスラップしてバンド内で目立ちたいですよね!では!


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  • ABOUTこの記事をかいた人

    幼少の頃より親の影響でギター、マンドリン、バイオリン、エレクトーンなどの楽器を経験し、13歳でエレキベースを始める。 2010年、ESPミュージカルアカデミーに入学。卒業後は様々なバンド、アーティストのサポートなどの活動を行う。 2013年、資生堂とベーシストkenkenのタイアップコンテストであるUNO×KenKenグルーヴコンテストにて最優秀賞を受賞。 同年に行われたMI JAPAN主催の第一回BIT MASTERSでは初代総合グランプリを獲得。 現在、サポートベーシストとしてシンガー、バンド、アイドル、劇団などのレコーディング、ライブなど多方面で活動中。